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Posted by おてもやん at

2014年03月18日

市場規模200億円到達の水素商材

市場規模200億円到達の水素商材
今期の市場、急伸の予感

2013年度の市場規模が200億円の大台に到達した水素商材。昨秋の調査以降の動向について、今回本紙の追取材で、2014年の市場は、飛躍的な伸びが予想されることが分かった。健康・美容業界で、“水素”という素材が定番化するとの期待も。背景には、水素の効果に対する消費者の認知向上に伴う水素商材の販路拡大、新規ユーザー開拓の成功、有力企業の新規参入-などがある。さらに海外輸出も活発化しており、水素商材のグローバルな展開にも期待が持てる。


200億円市場への3大要因とは
 本紙では昨秋、水素商材の取扱メーカー約100社を対象に、取材およびアンケート調査を実施。回答のあった35社の2013年度の売上高を合算した結果、180億円(前年比109%)となり、市場全体では200億円に到達したことを報じた(1506号)。
 今回、本紙では昨秋以降の動向について、改めて各社への取材およびアンケート調査を実施、2014年の水素商材の市場が飛躍的に伸長する可能性がうかがえた。伸長の3大要因は、①一般流通への販路拡大、②新規ユーザーの開拓の成功、③有力企業の市場参入。
 ①では、これまで水素商材はネットワークビジネスや訪販・宣講販などクローズド・マーケットでの流通が多かったが、昨年来、通販での売上が伸長しているほか、店舗での流通が増えている。ドラッグストアや薬局・薬店、コンビニ、百貨店、バラエティショップ、スーパー、量販店、書店などが、アルミパウチやアルミボトル缶に充填された水素水、水素サプリメント、水素スティックなど関連商材を積極的に採用、家電量販店や電器店でも複数ブランドの水素水生成器を取り扱い始めている。さらに、ドン・キホーテなど大手量販店がPB商品の販売にも乗り出している。店舗販売でヒットしているとの話はまだ聞かれないが、一般消費者の目に留まる機会が大幅に増えることで、今後、水素に対する消費者の関心が高まることが期待される。
 ②では、容器入り水素水の復活が挙げられる。数年前は生産から撤退する工場も複数見られたが、昨年は新工場を建設して新規参入するメーカー、生産ラインを増強するメーカーが増えた。背景には、ここ1、2年テレビや雑誌が水素の健康や美容、アンチエイジング効果を特集する機会、有名人がプログなどで紹介する機会が増えていることがある。こうした中、新規ユーザーにとってネット通販等で簡単に購入できる容器入りの水素水が、身近なアイテムとして受け入れられているようだ。実際、調査に回答した水素水の充填工場や販売メーカー各社の売上高の対前年増減率は平均で150%、なかには200%という回答もみられた。
 ③では、従来の水素商材の専門メーカーに加えて、健康家族や協和など、健食・サプリメントの有力通販企業が、水素水など関連商材をラインアップに加えていること。通販企業以外にも販売力のある企業が、水素商材の取り扱いに関心を示しており、これら有力企業の新規参入が水素商材市場の拡大にとって追い風となることは間違いない。
 こうした動きを受け、2013年の水素商材市場は、従来のヘビーユーザー中心の流れから、新規ユーザー開拓の成功により、裾野が広がり始めた1年だった。

アジア・欧米など、海外輸出も活発化
 一方、水素商材市場の2014年の動向は-。今回の調査から各社の売上高予想を見ると、ほとんどの企業が昨年を上回ると予想。増減率についても1ケタの伸びを予想する企業は少なく、ほとんどの企業が2ケタ以上の伸びを予想。なかには、2倍・3倍・4倍と飛躍的な伸びを予想する企業もあり、今年の水素商材市場は、かつてないほどの盛り上がりを見せそうだ。今年は健康・美容業界で、“水素”という素材が定番化するとの期待も。
 水素商材はまた、ここ1、2年、国内市場に留まらず、海外市場への輸出も活発化している。今回、海外輸出していると回答した企業に輸出先を聞いた結果、中国、台湾、香港、韓国など東アジアが最も多く、フィリピンやシンガポール、マレーシア、タイなど東南アジア、カナダ、ロシア、ウクライナ、ナイジェリアなど様々な国名が挙がった。水素の有用性に関する論文が国際ジャーナルを賑わせる中、水素商材のグローバルな展開に期待が集まる。

健康産業新聞 第1521号 2014年3月12日  


Posted by suiso at 14:48
話題

2014年03月11日

マイナス水素の力 できるか新素材・室温超伝導

マイナス水素の力 できるか新素材・室温超伝導
朝日新聞 2014年2月10日


 原子番号1、元素記号H。数ある元素の中で最も基本的な「水素」について、最近意外なことがわかってきた。特殊な存在と思われていた「マイナスの水素」が、そこそこ安定していて、いろんな物質の中で活躍しているようなのだ。うまく使いこなせば、室温で超伝導になる物質や電気を通すセメントなど、これまでにない新素材がつくれるかもしれない。

 100種類以上ある元素を規則正しく並べた周期表。「水兵リーべ僕の船」という語呂合わせで覚えた人も多いだろう。その先頭に来るのが水素。定位置は一番左上だ。
 だが、京都大の陰山洋教授(無機化学)は「水素は右上にも置くべきだという考えも出てきた」という。
 水索はもともと陽イオンにも陰イオンにもなれるが、化学の授業では、陽イオンになりやすい典型的な元素と習う。「H」の右肩に小さい「+」がある記号で表される「水素イオン」はごくありふれた存在で、水に濃く溶けていると酸性になることでも知られる。
 一方、『マイナスの水素』は記号だと「H」に小さい「-」がつく。正式名は「水素化物イオン」だ。これは、自分より陽イオンになりやすい元素と結合する場合などに限ってあらわれる例外的な存在と考えられてきた。周期表の規則性からみても、そう考えるのが自然だった。ところが、「マイナスの水素」が安定して存在する物質が、最新の材料研究で次々と見つかっている。
 そもそも、水素原子が水素イオンになるか「マイナスの水素」になるかは、電子1個を失うか、電子1個をもらうかの違いしかない。「マイナスの水素」を例外的な存在と考えるのは、先入観にすぎないかもしれない。


化学の常識覆す
 東京工業大の細野秀雄教授が「マイナスの水素」の意外な活躍を見つけたのは、新しい超伝導物質を探索している時だった。
 細野さんたちは、2008年、超伝導にならないと思われていた鉄の酸化物が超伝導になることを発表した。元々の酸化物に含まれていた酸素の一部を、大きさが同程度で陰イオンになりやすいフッ素で置き換えたのが決め手だった。
 だが、フッ素は少ししか置き換われないので、ほかの陰イオンを試してみると、「マイナスの水素」が同様に酸素の一部と置き換わることがわかった。
 酸素と水素か一緒にあると、酸素か陰イオンに、水素は陽イオンになる、というのが化学の常識。酸化物の中で「マイナスの水素」が安定して存在できるのは予想外のことだ。
 しかや『マイナスの水素』の方がフッ素より3倍多く酸素を置き換えられた。おかげで、置き換える量によって性格の違う2種類の超伝導があるとわかった。細野さんは「『マイナスの水素』は室温超伝導への有望なルートではないか」という。
 京大の陰山さんは13年、ごく普通のセラミックス(酸化物)を元に、酸素の2割を「マイナスの水素」に置き換えた物質をつくったと発表した。電子と「マイナスの水素」の両方が酸化物の中を動き回り、電池の電極に使えれば電圧が高くなるという。陰山さんは「燃料電池自動車や電気自動車のパワーが倍増するかもしれない」という。

進む実用化研究
 「マイナスの水素」の積極的な活用は研究が始まったばかりだが、影響が及ぶ範囲は広い。
 細野さんらは『電気を通すセメント』もつくった。まず、アルミナセメント(カルシウムとアルミニウムの酸化物)に「マイナスの水素」を入れる。これに光を当てると、セメントの中で「マイナスの水素」が電子2個を出して水素イオンに変わる。その電子が動き回って電気を通すようになる。
 東工大の林克郎准教授は「『マイナスの水素』は水素イオンより不安定なものの、ある程度は安定して存在できる。光のエネルギーで両者の間にある峠を越えさせている」と説明する。
 この特性を生かして、太陽電池や薄型テレビの画面に欠かせない「電気を通す透明な部品」(透明電極)を安価につくる研究も進む。いまはインジウムというレアメタル(希少金属)が欠かせないが、「マイナスの水素」を使えばカルシウムやアルミニウムなどでつくれるかもしれない。
 コンピューターを使って物質の性質を予想する理論計算も影響を受ける可能性がある。物質の中にある水素は水素イオンと想定して計算することが多い。それが実は「マイナスの水素」だったとしたら、計算の前提が変わってしまうからだ。東京大の常行真司教授は「マイナスとプラスでは、性質もいるべき場所も違う。前提が変われば結果も変わってしまう」と話す。
(鍛洽信太郎)  


Posted by suiso at 09:39
話題

2014年03月07日

認知症を生きる:週刊東洋経済2014年3月8日号

認知症を生きる
最新ケアから費用まで


 もし自分が認知症になったら、離れて暮らしている家族が認知症になったら……。そんな不安を抱えている人は少なくない。
 厚生労働省研究班によれば、65歳以上の高齢者の認知症は2012年時点で推計462万人。さらに数年内に認知症になる確率が高いMCI(軽度認知障害)の認知症予備群を合わせると800万人以上に上る。
 これは65歳以上の高齢者の4人に1人が、すでに認知症か、認知症予備群だという計算になる。夫婦の両親が共に健在ならば、肉親と義父母の計4人のうち1人が認知症になるおそれがあるということだ。認知症の親を介護するために会社を休んだり、辞めたりする人がこれからますます増えるかもしれない。

長生きするほど発症
10年後に認知症大国へ
 認知症は長生きすればするほど発症リスクが高まる。日本はそもそも平均寿命の長い長寿国だ。団塊世代が後期高齢者(75歳以上)となる25年には、認知症の人や認知症予備群が1000万人を優に超える、過去に類を見ない認知症大国になるとみられる。
 自分はまだ若いから、と安心してはいられない。20代、30代、40代の発症例もあるからだ。取材で出会った若い認知症の人は優秀でバリバリ働いていた人ばかり。「内臓が丈夫で、頭の中しか壊れるところがなかったのか」と嘆く配偶者にも会った。
 だが、過度に恐れる必要はない。まずは正しく知ることが大事だ。
 認知症と聞くと徘はいかい徊や暴力を思い浮かべるかもしれないが、これらの周辺症状は、家族の接し方次第で和らぐことがわかっている。
 また、認知症になったからといって、何もできなくなるわけではない。海外には発症20年を経てなお本を書いている人がいる。日本でも、働いている認知症の人がいるし、講演する人もいる。認知症の当事者が語り出したことで、認知症の人の尊厳を守り、より暮らしやすい環境を整えるケアへと向かいつつある。


認知症研究の第一人者が語る
「早期予防はなぜ大事なのか」
 アルツハイマー型認知症の発症メカニズムはわかっていないが、「アミロイドβ」(Aβ)が長期間かけて脳内に凝集・蓄積することで、神経細胞の働きが阻害されると考えられていた。
 数年前まではワクチンでそのAβがなくなっても、認知機能の低下は止められないというショッキングな報告がなされた。これはすでにAβの蓄積が進行し、「タウ」の凝集が始まると、その時点でAβを止めても手遅れということを意味する。
 だから認知症を呈するもっと前、認知機能が正常な健常人、たとえば50歳から薬を投与するとなる。つまり予防という方策が重要になる。
 もう一つはタウそのものへのアプローチだ。知能低下はタウの量によって決まる。タウを制御する事ができれば、治療法の確立につながる可能性が高い。その場合もできるだけ早期に診断できたほうがいい。神経細胞は一度死んだら絶対再生しないため、どんな薬でも元の認知機能に戻すことはできないからだ。
同志社大学生命医科学部教授 井原康夫

知っておきたい! 認知症の基礎知識
PART1
認知症の人を支える
認知症でも働く意思があれば働ける
「徘徊ノー」から「自由に徘徊できる街」にする
認知症にこそ効果 巡回訪問の介護力
過剰介護をしないグループホーム
重症受け入れるサンピエール病院
認知症の人の自動車運転をやめさせる秘策はあるか
認知症の夫を抱える妻の独白「 万引き繰り返す夫は自覚がなさそうなんです」
認知症の人を自宅で看取る
世界から見た日本の認知症政策
COLUMN │認知症のお客さんにどう対応? イオン/京都信金
データ改ざんは本当になかったのか 信頼揺らぐアルツハイマー病臨床研究

PART2
休職・離職・おカネ
働き盛りを直撃する介護リスクの現実
仕事との両立を徹底支援 花王/住友生命/丸紅/大成建設
認知症の家族を
介護するために 知っておきたいマネーの知識と支援制度

PART3
早期発見・治療・予防
診断薬、テストはここまで進んでいる
開発最前線 進行止める「夢の薬」5~6 年内目指し競争
アルツハイマー型認知症を予防する 運動、ワイン、魚・野菜中心の食事が◎
週刊東洋経済2014年3月8日号(2014年03月03日発売)   


Posted by suiso at 08:07
話題書籍

2014年02月24日

新機能性表示制度と専門家による情報発信

食品機能性表示関連の「検討会」や「ガイドライン委員会」も着々と進んでおり、日々新たなニュースが流れて来ており、目が離せない状況です。
4月時点で最も新しい情報をお伝えするセミナー行い、キーパーソンである大阪大学の森下竜一先生に来て頂いてたっぷり話をして戴く事になりました。
4月21日(月) 14:00-17:30 です。

「日本を健康にする!」研究会よりセミナー開催のお知らせ
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第8回機能性食品素材セミナー
『新機能性表示制度と専門家による情報発信』
----------------------------------

2013年6月の規制改革実施計画の閣議決定で、いわゆる「健康食品」の機能性表示制度についての検討が進められることとなりました。
制度が実現されれば、業界の大きな変革や市場拡大が予想され、企業にとっては様々な対応が求められます。
本シンポジウムでは、特別講演にて政府の規制改革会議においても中枢の役割を担っている森下竜一先生にご講演頂き、新機能性表示制度に向けて産学は何をすべきか、また、本研究会の主軸である管理栄養士は専門家として、どのようなアクション、消費者に対しての情報提供等が求められるかを主テーマとし、開催します。

日時:2014年4月21日(月) 14:00-17:30

会場:東京海洋大学品川キャンパス 楽水会館

参加費:
「日本を健康にする!」研究会会員 10,000円、非会員 12,000円

主催:「日本を健康にする!」研究会

協力:ヘルスビジネスマガジン社

<講演者>
◆特別講演
「健康食品の機能性表示を可能とする法整備(仮)」
大阪大学大学院 医学系研究科 教授 森下竜一氏

◆講演
「申請に向け、管理栄養士に求められる役割(仮)」
愛知学院大学 心身科学部 学部長・教授 大澤俊彦氏

◆講演
「米国制度より学ぶ(仮)」
株式会社グローバルニュートリショングループ 代表取締役 武田猛氏

◆総括
東京海洋大学 「食の安全と機能(ヘルスフード科学)に関する研究」プロジェクト
特任教授 矢澤一良氏

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<お申込方法>
下記URLより参加申込書を印刷して頂き、必要事項をご記入の上、事務局宛にお申込ください。
http://www.nihon-kenko.jp/pdf/20140421.pdf


FAXでのお申込ができない方は以下必要事項を記載の上、申込先メールアドレスへご連絡下さい。
申込先メールアドレス:info@nihon-kenko.jp

<申込メール記載事項>
参加者氏名/セミナー名(第8回機能性食品素材セミナー)/会員又は非会員/
住所/勤務先(又は学校名)/連絡先/メールアドレス

★注意事項★
御申込書を事務局へFAXして頂き、事前振込をして頂きましたら参加証をお送りします。
お申込者が多い場合は先着順に締め切らせて頂きますのでお早めにお申込下さい。

【その他、問合せ先】================
「日本を健康にする!」研究会事務局
株式会社RDサポート  担当:石井、大渕
〒101-0052 東京都千代田区神田小川町1-1-15 D&F御茶ノ水ビル5F
TEL 03-5217-5565(代表) FAX 03-5217-5562
info@nihon-kenko.jp
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Posted by suiso at 11:09
学術発表セミナー話題

2014年01月27日

NHKスペシャル:アルツハイマー病をくい止めろ!

1月19日に放送されたNHKスペシャルです。

認知症800万人時代。
去年発表された厚生労働省研究班の調査結果によると、'12年時点で65歳以上の認知症患者は約462万人、予備軍(生活に支障をきたさない程度の軽度認知障害)を含めると、860万人以上。実に、65歳以上の4人にひとりが認知症ということになる。

深刻なのがアルツハイマー病だ。認知症に占める割合がおよそ7割と最も高く、近年発症者が急増している。
アルツハイマー病有病率

アルツハイマー病は、高齢になるにつれ脳の神経細胞が急激になくなっていく病気で、死んだ細胞を戻す治療は難しい。未だに完治させる方法は無い。団塊の世代が、今後この病を発症する時代へと突入する。
年齢別人口分布

世界的に患者が急増すると予測されている認知症について、去年G8各国が話し合う初めての「認知症サミット」がロンドンで開催された。世界的規模でも、今後の重要な課題である。
世界の認知症患者数

米国研究製薬工業協会の試算では、米国のアルツハイマー病患者数は2050年までに1,350万人へと飛躍的に増加すると推定される。患者のケアにかかる費用も年間1兆800億ドルへと5倍に増えると考えられている。この額は国土安全保障省の今年の年間予算の約25倍に相当する。

世界では今、アルツハイマー病の進行を食い止め予防する「予防的治療」に注目が集まっている。きっかけは、病が発症するまでに25年もの年月がかかることが、大規模な追跡調査から明らかになったことだ。症状が出始めるはるか前から薬を投与して予防。既に症状が出始めている場合でも、進行を食い止める新薬の開発が最終段階を迎えている。

米国研究製薬工業協会(PhRMA)の2013年の研究開発報告書によると、アルツハイマー病についてのアメリカでの開発中の薬は94種類ある。1998年から2011年までに101件の薬が開発されたが成功しなかった。わずか3種の薬の効果が認められたが、病気の進行のかなりおだやかな影響を与えるにすぎない。

過去20年間に101もの薬がアルツハイマー病の治療を目指したものの失敗
アルツハイマー症は、発症の25年前からアミロイドベータが蓄積していく。そこから遅れてタウが発生して神経細胞を破壊していく。そして海馬が徐々に縮小し、アルツハイマー型認知症が発症する。認知症が発症した後は、アミロイドベータの減少がみられることから、必ずしもアミロイドベータが減少したから症状が改善するとは限らない。
アミロイドベータとタウ

問題は、アミロイドベータが蓄積する理由となる前駆物質にあると考えられる。アミロイドベータの画像診断は、必ずしもアルツハイマー病の進行とは一致しない論文が、アメリカ医師会雑誌JAMA Internal Medicineの2014年1月号に掲載された。「AβPETの結果が陽性でもアルツハイマー病と診断できないばかりか、軽度認知障害MCIの進行の危険性について正確に予測するためことにも使えない」と記述している。AβPETの診断は社会保障の給付対象にならない。
(※ この項は放送に含まれていない)

さらに国立長寿医療センターのプログラムで、運動不足や睡眠不足の解消が意外な効果を発揮することも分かってきた。
アルツハイマー病の改善

“宿命の病”から、“予防できる病”へ…。世界各地でアルツハイマー病に立ち向かう最先端の治療現場に迫る。

アルツハイマー病をくい止めろ!
2014年1月19日(日)午後9時00分~9時49分
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0119/index.html

【関連記事】
ハウステンボス認知症セミナー「認知症の予防と改善」
アミロイドβの蓄積が認知症の原因とは限らない
第9回 認知症サプリメント研究会
「認知症800万人時代」この国に何が起きるのか
・ ヤマイモ成分がアルツハイマー病に効果
脳機能をケアする「水素配合ブレインフード」
アルツハイマー病に驚くべき改善効果
アルツハイマー、及びレビー小体認知症患者の認知機能改善作用としてのTSH1サプリメント
65歳以上の高齢者における認知症は15%、462万人  


Posted by suiso at 12:12
話題

2014年01月05日

水素美容で真の美しさをゲットせよ!週刊女性

お肌のトラブルを一挙に除去
水素美容で真の美しさをゲットせよ!

前号では水素がどうして身体に効くのか
そしてどうして健康になれるのかをお話ししましたが、
今回は女性なら誰もが感じる”お肌のお悩み”について。
シミ、くすみ、たるみ、むくみに肌荒れ……。
どんなお悩みにも水素が効果を発揮してくれるのです。
本誌記者のレポートを見て、あなたも試したくなるはずっ!

 「1回でくすみが取れて肌が明るくなり、毛穴が目立たなくなったんです。翌日の朝、メークをするときもすべすべ。こんなに化粧ノリがよかった日はいつぶりだろう、と驚きました」
 こう驚くのは、水素によるフェイストリートメントを体験した30代の女性。水素は医療分野だけでなく、美容分野でもそのチカラを発揮し始めているのだ。いったい、どんな効果があるのか。
 「医療分野でお話ししたとおり、水素には悪玉活性酸素を除去し、身体のサビを取り除く働きがあります。これが抗酸化作用です。このほかにも水素は、ニキビや切り傷などを治りやすくする抗炎症作用、アトピーなどを抑える抗アレルギー作用を持っており、お肌にも効果があるのです」
 と、水素研究の第一人者である日本医科大学の太田成男教授。
 歯科での実験によると、八重歯を左右同時に抜歯後、片方の傷口は従来どおり、もう片方の傷口は水素水で洗浄したところ、水素水のほうは治りが早いばかりか、キレイに傷口がくっついたんだとか。実は、太田教授も身をもってその力を実感した一人。
 「水素で作ったクリームを額のシミに塗っていたら、徐々に薄くなって最終的には消えてしまいました。シミも悪玉活性酸素の悪さによって発生します。水素が持つ抗酸化作用によって、肌の細胞が元の状態に戻り、シミを消し去ってくれたのです」

 そんな驚異の水素パワーをいち早く美容に取り入れているのが、全国で23店舗を構えるエステティックサロン『グランモア』だ。冒頭の女性が体験した『Dr.水素トリートメント(R)』を取り扱っている。これっていったい、どんなものなの?グランモア・窪田早紀さんによると、
「水素をお肌に塗布することでサビついた肌細胞が元気になり、肌が持つ新陳代謝などの働きが復活します。肌細胞が元気になることでお肌のトラブルが解消しやすくなるだけでなく、化粧品などに含まれる栄養成分の効果と吸収スピートが、2倍3倍になるのです」
 肌細胞のサビを取り除くことで、本来持っている回復力などを取り戻し若々しい肌になることができる。この施術で使用している。高濃度水素発生美容液”が、そのカギを握っているという。
 「この美容液の特徴は、肌の上で直接、水素を発生させること。グランモアでは特殊なアルミをお顔の上にのせることで水素の放出を防ぎ、お肌により浸透するようにしています。これによって、たくさんの水素を効率よく活性酸素の除去へと使うことができるのです」
 水素の働きにより、シミやニキビなどの炎症が落ち着くほか、肌の黒ずみや色素沈着、たるみなどにも効果を発揮するそう。もちろん、顔以外の部位にも使用できる。
 「意外と気がつかない背中のザラつきや、お尻の下あたりの黒ずみ、二の腕のブツブツなどが解消され、お肌が白くツルツルになります。また、施術後はハリが出てリフトアップされるので、バストケアにも。脱毛によるトラブルが起こりやすいワキも、炎症を抑えて毛穴を引き締めてくれます。ほかの工ステコースと併用するお客様は、普段より効果を強く実感できることが多いようです」
 こーんなにすごい水素のチカラ、試さないわけにはいきません!実際に本誌記者がこのトリートメントを試しました。不規則な生活と食事でお肌ボロボロの記者。ニキビや鼻の黒ずみ、前夜の深酒による全体的なむくみははたして解消されるのか……?!
 さっそく、トリートメントスタート!まず、水素サプリメントを飲み、体内からの効果が働くように準備。トリートメントがしみこみやすいようにクレンジングと洗顔を行い、さらに、肌表面へ超音波によるクレンジングで角質を落とす。なんでも。
 「お肌の表面にある古い角質や汚れに対して水素が働きかけることを防ぎ、より深いところにある肌細胞にも効果を届けられるように」
 とのこと。そしてリンパマッサージを行い、水素の受け入れ準備は完了。
 「高濃度水素発生美容液を塗布した上から専用のシートマスクをかぶせ、さらにその上からアルミパックを施して20分。最後にしっかりと保湿をして完了です」
 確かに気持ちはいいものの、施術のなかで”ピリッ”とする痛みや”バチッ”という音などは皆無。「なんとなく物足りないな……」と、思いながら終了。しかし、パックをはずされて鏡に向かうと、そんな思いも吹き飛びました!なんと顔のむくみがすっきりし肌の卜-ンが上がってる!
 効果のほどは上の写真をご覧いただければ一目瞭然。普段から一重まぶたの小さな目なのだが、むくみがすっきり取れたせいか、目がラクに開く。
 「(カメラマッから)見開いてるように見えるからもっと目を閉じて!」
 という生まれて初めての指示を受けるほどの効果に大満足でした。こんなにいいことだらけの水素トリー・トメントだけど、副作用やデメリットはないの?
 「強いて言えば、乾燥に注意が必要です。美容液は7~8時間、水素を発生し続けます。その際、水分と反応して水素を発生させるため、お肌の水分を使ってしまう可能性があるのです。施術前に飲む水素サプリも同様に水分と反応しますので、トリートメント当日は普段より多めに水分を摂取していただかなければいけません」
 翌朝も肌の調子は絶好調。
 「水素のおかげでキレイになれました!」と喜びの報告を窪田さんにすると、戻ってきたのは意外なお言葉だった。
 「その美しさというのは、本来その人が持っているものなんですよ。水素は化粧品などに含まれるような漂白成分で肌を白くするのではなく、ご自身が本来持つ肌の色へと戻すだけ。細胞から活性酸素を取り除くことで細胞の機能を修復し、もともとの美しい肌に戻すだけなのです」
 自分の本来持つ美しさを取り戻すことができるという水素のチカラ。体験してみる価値は十二分にある!
週刊女性2014年1月7・14日合併号  


Posted by suiso at 22:24
話題

2013年12月24日

健康食品の効能効果は合理的根拠があれば表示できる

消費者庁から「健康食品の効能効果の裏付けとなる合理的根拠を示す実験結果、データ等をウェブサイト上に適切に表示することは薬事法に抵触しない」との見解が示されました。
12月24日に公表された健康食品のガイドラインによると明確なエビデンスを持つ健康食品は、堂々と効能効果を表示できるのです。

12月1日までに消費者庁へ健康食品の表示についてパブリックコメントがよせられ、健康増進法と薬事法の関係について回答が公表されました。

------------------
「いわゆる健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項について」別紙2、第3の1
[意見の要約]
本留意事項案において、「効果効能の裏付けとなる合理的根拠を示す実験結果、データ等をウェブサイト上に適切に表示することが望ましい。」とされているが、現行法規制上ではいわゆる健康食品に関してこのような実験結果、データ等をウェブサイト上に表示することは効果効能の提示とみなされ、薬事法に抵触するのではないか。(団体、個人、匿名)

[御意見に対する考え方]
いわゆる健康食品の効能効果の裏付けとなる合理的根拠を示す実験結果、データ等をウェブサイト上に適切に表示することは薬事法に抵触するものではありません。

http://www.caa.go.jp/representation/pdf/131224premiums_1.pdf
------------------

つまり、明確なエビデンスを持つ健康食品と、裏づけのないものは差別化が可能になります。

ただし、この見解を正しく解釈しなければなりません。
景品表示法における合理的な根拠についての考え方が示されており、表示の裏付けとなる合理的な根拠といえるためには、
① 提出資料が客観的に実証された内容のものであること
② 表示された効果、性能と提出資料によって実証された内容が適切に対応していること
の2つの要件を満たしている必要があります。

健康食品の効能効果の裏付けとなる合理的根拠を示す実験結果・データ等(エビデンス)とは、言うまでもなく製品そのものについてであって、次の場合は正しいエビデンスに該当せず、実際の品物より良く見せかける優良誤認となります。
(1)ラベルや名称が同じでも成分や量など中身が異なる海外の製品
(2)製品に含まれている特定の成分だけを取り上げたもの
(3)製品の使用状況が著しく異なるもの
(4)体験談や感謝の手紙がたくさんある
(5)特許を取得しいてる、または出願中

(1)については、海外製品を日本で発売する際に成分を変更したものがあります。この場合、海外でエビデンスがあっても、成分などを変更したら同一の製品とはみなされず、日本の製品について合理的根拠とはなりえません。 ※合理的根拠とならない事例
(2)について、成分ひとつの効果効能を説明したとしても、総合として良い効果だけでなく、別の面でリスクが考えられます。効果効能が示されている成分がどの程度含まれているか、意図しない悪影響がある他の成分が混ぜられているかを考慮する必要があります。例えばビタミンCを飲みやすくするために砂糖を加えた場合、製品として血糖値に良い影響を与えるとは限りません。
(3)は、通常の使用状況と異なる特殊な条件下での効能効果は、正しくその条件を示す必要があります。
例えば、マウスで実験して良い結果があったとしたら、人間に体重換算した相当量を摂取する必要があります。また、水素水の水素はペットボトルを通過して消失してしまうため、毎日新鮮なペットボトルに充填したものを使う実験と、流通過程で時間が経過し、さらに消費者が買い置きしたペットボトルの水素水を飲むのでは、全く効果が異なります。
(4)は、体験談や感謝の手紙がたくさんあっても、科学的・客観的な評価とはいえません。
(5)特許は、特定の方法または仕組みについて権利があるということだけで、科学的・客観的な効果を示すものではありません。一部の原料メーカーの特許や、他社の特許を持ち出して宣伝に使うケースもあります。特許番号から調べればわかるので、もってのほかです。

あくまでも、通常の使用条件で使う健康食品そのもののエビデンスであるべきです。効果効能について合理的な根拠がある健康食品は、景品表示法及び健康増進法の観点から「データ等をウェブサイト上に適切に表示することが望ましい」と、今回のガイドラインで示されています。


その一方で、消費者庁の阿南久長官は10月23日、東京都内で開催された医療経済研究・社会保険福祉協会主催の健康食品フォーラムで「根拠のない表示や広告、悪質な販売方法の取り締まりをこれまで以上に強化することが重要」と強調しました。

当然ながら、エビデンスのある製品とない製品は、今後のビジネス展開に大きな違いをもたらすことになります。

もうひとつ注意すべきは「適切に表示する」点です。
製品そのものにエビデンスがあるからと言って、それを説明して「商品名」「購入先」などを同時に示した場合は、薬事法による医薬品等の広告規制、「認証を受けていないものについて、その名称、製造方法、効能、効果又は性能に関する広告をしてはならない(第68条)」規制に抵触します。

医薬品等適正広告基準について(昭和55年10月9日薬発第1339号厚生省薬務局長通知)
・顧客を誘引する(顧客の購入意欲を昂進させる)意図が明確であること
・特定医薬品等の商品名が明らかにされていること
・一般人が認知できる状態であること
医薬品等適正広告基準
http://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/koukokukisei/dl/index_d.pdf

ですから「適切に表示する」とは、健康食品そのものがどういう効能効果があるかを客観的に検証した実験結果・データ等のみを示し、購入先や商品名を同時に表示したら不適切な表示として、薬事法上の問題が起こります。  


Posted by suiso at 23:09
話題

2013年12月23日

「認知症800万人時代」この国に何が起きるのか

週刊現代 2013年12月16日号

世界中のどこも、経験したことがない社会 65歳以上の4人にひとり、80歳以上は2人にひとり 何もわからない。訳もなく徘徊する。被害妄想に取り憑かれる。そんな人々が街中に溢れたら
「認知症800万人時代」この国に何が起きるのか

誰でも、歳を取ればもの忘れはひどくなる。「ド忘れしただけ」「自分は病気じゃない」と思いたい。だが認知症は、今もっとも身近な病気。怖いけれど、いずれ必ず直面する「現実」に向き合ってみよう。

治す方法はない
「うちのマンションに20年ほど住んでいる77歳の女性は、認知症です。10年前にご主人に先立たれてから発症したようですが、子供も親戚もおらず、一人暮らしを続けています。

 最近、お金の管理ができなくなってきて、家賃を滞納しています。年金手帳をなくしてしまったらしいのですが、探すことも、再発行の手続きもしません。銀行口座も、暗証番号を忘れてしまったと言っていました。だから、お金を一切下ろせない。すでに、半年分の家賃をいただいていません」

 こう語るのは、東京・大田区のマンション管理人・加瀬弘子さん(仮名)だ。古い物件で家賃が安いためか、全20室のうち7室に一人暮らしの高齢者が入居し、うち3室の住人が認知症を抱えているという。加瀬さんが続ける。

「家賃の督促に行くと、彼女は滞納しているということも忘れているので、『ちゃんと払っている』『年寄りだからって騙そうとしているんだ』と逆切れする。部屋を覗くといつも暗く、電気、ガス、電話が止められているようです。食事は配食サービスを頼んでおり、その料金は口座から引き落としになっているので命の危険はありませんが……。要介護認定を受けてヘルパーを受け入れるよう説得していますが、断固拒否しています。

 他の認知症の方も、騒音をたてたり、79歳の男性は女性入居者の家のドアの前に居座るなど、ストーカーまがいの行為をしたり、問題が絶えない。このまま続くなら、強制退去も選択肢の一つだと思っています」

 ここ近年で、認知症が爆発的に増加している。今年6月に発表された厚生労働省研究班の調査結果によると、'12年時点で65歳以上の認知症患者は約462万人、予備軍(生活に支障をきたさない程度の軽度認知障害)を含めると、860万人以上。実に、65歳以上の4人にひとりが認知症ということになる。

「80歳以上になると、予備軍を含めれば2人にひとりにまで増えます。私は、高齢になれば認知症はかかって当然の病気と思って、患者さんと向き合っています。でも、大病院のような3分診察では見抜けない。自分が認知症と知らない方も多いと思います」(在宅医療専門の「たかせクリニック」理事長・高瀬義昌医師)

 認知症は、今のところ進行を遅らせる薬はあっても、治す方法はない。現在「予備軍」と言われる人も、いずれは認知症の症状が進行していく。800万人以上が認知症を発病したら、この国は一体どうなってしまうのか――。

 認知症高齢者の理屈が通用しない言動は、時に危険を伴い、介護者の神経をすり減らす。認知症の代表的な症状で、アテもなくさまよう「徘徊」が、その一つだ。78歳の父親の徘徊に悩まされた、吉田正志さん(54歳・仮名)が語る。

「ある夜、10時過ぎに父親の寝室に様子を見に行くと、姿がなかった。パジャマ姿でお金も持っていないし、近所にいるだろうと思っていたんですが、一向に見つからない。これはヤバいと警察に捜索願を届け、家族は眠れぬ夜を過ごしました。そして翌朝、8km離れた隣の区の警察から、見つかったと電話があったんです。なんでも、知らないお婆さんと手を繋いで歩いているところを保護されたという。近所を歩いていたら、同じく徘徊していたお婆さんと出会い、デートのつもりで遠くまで行ってしまったらしい。これを境に、昼夜を問わず徘徊するようになりました」

施設にも入れない
 吉田一家は、もう手におえないので、父親を施設に預けたいという。このように徘徊に悩み、施設に入れるケースが増加していると語るのは、千葉県の特別養護老人ホームの職員だ。
 「徘徊癖のある入居者が増えたので、うちでは入居者の安全のためにも、両手をベッドに縛って拘束をするようになりました。人員が足りないので仕方ない。どこも人手不足ですから、徘徊をする入居者に限って拘束する施設は増えていくのではないでしょうか」
 身動きが取れないよう体を縛りつけるのは、人間の尊厳にかかわる重い問題だ。だが、放っておけば命にかかわる事故に繋がる、という指摘もまた重い。
 「認知症の人は、自分が病気と自覚していないことも多いので、平気で車を運転しようとするんです。認知症の診察を受けるため、車で来院した人もいました。『危ないから運転はやめて』といっても、大丈夫だと言って聞かない。しかし、徘徊と同じように、運転中に道が分からなくなったり、道路標識が分からなくなったりと、大変危険です。これから認知症高齢者による車の事故は、どんどん増えていくと考えられます」(前出・高瀬医師)
 認知症による交通事故がもっとも心配だと語る高瀬医師だが、もう一つ懸念があるという。
 「お金を払うことを忘れ、結果的に万引きをしてしまうという悲劇です。高齢者が多く収容されている刑務所には、認知症高齢者が多いと聞きます」
 実際、万引きを取り締まっていぶセキュリティ会社の社員は、認知症高齢者の犯罪の増加に驚く。
 「埼玉県内を中心に、約50店舗に万引きGメンを派遣していますが、月に80~90人捕まえる万引き犯のうち、およそ1割が認知症高齢者です。これまでは、万引きをした高齢者は自分は認知症だと嘘をついて言い逃れしようとするケースがほとんどだったのに、最近は本当に認知症患者なんです。万引きがきっかけで、認知症と診断された人もいました。こうした事案は今後増えるでしょう。深刻な問題であると弊社では捉えています」
 「金銭感覚」や「社会性」を失っていき、さらに症状が進行すると「家族の顔」すら判断できない。その時、「家の中に知らない人がいる」と勘違いしたり、「いじめられている」と被害妄想が膨らんで家族を傷つけてしまうこともある。重度認知症をもつ68歳の義父を介護する佐々木文子さん(45歳・仮名)が、辛い出来事を明かす。
 「同居している中学生の息子に、突然『泥棒! 俺の金を盗んだだろ!』と叫んで包丁を振り回したのです。止めようとした主人は腕を切られてしまいました。うちには小学生の娘もいるので、もう危険だからと施設に入れようと思いました」
 ところが、すでに施設は満床で、少なくとも1年待ちだと言われたという。
 「施設への入所が必要な認知症患者は約300万人いますが、高齢者住宅を含む収容施設の定員は150万人ほど。今も、施設でのケアが必要な認知症患者の2人にひとりがあぶれてしまっている。施設を増やそうと行政も取り組んでいますが、認知症高齢者が激増している今、施設不足は今後も解消されないでしょう」(介護に詳しい淑徳大学社会福祉学科・結城康博教授)

「老老介護」から「認認介護」へ
 施設を利用できないと、その負担はもろに家族にのしかかる。身体的な負担もさることながら、金銭的な負担もバカにならない。50代の男性が、親の介護生活の現実を話す。
 「同居していた母親が80歳になったころ、もの忘れの症状が出てきました。最初は買い物に行って、何を買うのか忘れてしまう程度だったので、私たち夫婦は二人とも仕事をしていました。ところがある日、家に帰ると母親がガスコンロの上に電気炊飯器を置いて火をつけていたのです。慌てて火を止めたら、母親は、『ご飯を炊こうと思ったのに火を消すなんて』と怒る。その時、認知症だと気がついたんです。危ないので、私は仕事を辞め、自宅で介護することにしました。
 ところが、今度は妻の80歳の父親も認知症になってしまった。しかたなく妻も仕事を辞め、介護のために実家の北海道へ。夫婦別居の介護生活が始まり、今年で丸7年が経ちました。収入はゼロ。夫婦の退職金と親の年金をやりくりしていますが、生活に余裕はまったくありません……」
 医療経済学者で、医療経済評価総合研究所所長の五十嵐中氏は、認知症患者の増加が引き起こす社会経済的負担をこう分析する。
 「旧年の厚労省統計では、認知症患者一人当たりの年間医療費は、81万~152万円です。
 しかも、認知症はゆっくり進行し、治ることもないので、医療費はズルズルとかかり続ける。その上、介護費用もあるので、たとえば進行が速く、比較的短期間で亡くなるがんなどの病気よりもトータルの金額が高くなることもある。先の夫婦のケースのように、介護のために仕事を辞める人も多く、医療費の負担が大きい一方で収入が減るという厳しい現実もあります」
 ただし、息子や娘などが面倒を見てくれるならまだマシだ。これまでも高齢の夫婦同士で介護する「老老介護」が問題になっていたが、最近では介護する側も認知症という「認認介護」が増加してきている。
 認認介護とは、どのような状況なのか。認認介護の夫婦の家の隣に住んでいた主婦が、その実情を語る。
 「5年ほど70代の認知症の奥さんを介護していた旦那さんも、2年前に認知症になってしまった。お互いにご飯を食べたことも、食べさせたことも忘れてしまうため、夫が1日に何回も食事をさせ、奥さんは一時期かなり太っていました。去年の秋には柿を30個ぐらい買ってきて、皮ごと奥さんに一気に食べさせた。翌日、ひどい下痢になったようで、布団の上で全部漏らしていたんです。旦那さんは鼻がきかなくなっているのかまったく気に掛けず、異臭に気付いた私か駆けつけた時には、奥さんはウンチまみれ。その時は、私が一人で処理しました。
 それからしばらくして、隣から一切物音がしなくなったんです。おかしいと思って警察を呼び、中に入ると、二人とも栄養失調になっているのを発見。慌てて入院させました。今度は、食べさせるのを忘れてしまっていたんです」

日本経済にもダメージが
 認認介護の現場では、いつ何が起きても不思議ではない。たとえば今夏、記録的な猛暑の中で87歳の夫と78歳の妻が自宅で熱中症で倒れているのが発見され、介護していた側の妻が亡くなった。
 また、'09年には富山県で、認知症の妻が認知症の夫を殺害する事件も発生。介護していた妻が、おむつを替えるのを嫌がる夫を叩き続けて殺してしまった。妻は、自分が何をやったかも、夫がなぜ死んだのかもわからないままだという。
 在宅医療の第一人者・「川崎幸クリニック」院長の杉山孝博医師は、認認介護の現状を危惧する。
 「夫婦ともに認知症になれば、介護どころか生活が成り立たなくなる。すでに、80歳以上の夫婦の11組に1組が認認介護の状況にあります。将来的に、認認介護は増え続けるでしょう。一人が亡くなった後、残ったほうの症状が劇的に重くなるケースも多いです」
 また、アメリカで行われた研究では、高齢の夫婦で一方が認知症だと、もう一方も認知症となるケースが、そうでない場合より6倍多いという。「認知症が認知症を呼ぶ」-そうし
て、800万人もの認知症患者が街に溢れたら、この国はいったいどうなってしまうのだろうか……。
 「70歳の男性の行方が分かりません。服装は緑のセーターに灰色のズボン。お心当たりがございましたら、××市役所までご連絡をお願いします」
 すでに認知症高齢者が800万人を超えた20XX年の日本では、1時間に一回、街頭拡声器で高齢者の迷子放送が繰り返される。
 交通渋滞は、日常茶飯事。認知症高齢者による交通事故が多発するからだ。事故を起こすほうも、事故に遭うほうも認知症高齢者が圧倒的に多い。
 警察は、巡回する警官の人数を3倍に増員。徘徊、交通安全の取り締まり、そして頻発する高齢者による万引きに眼を光らせる。刑務所は、3分の2が65歳以上の入所者で占められ、まるで老人ホームのようだ。
 施設は5年先まで満床。そのため、ただでさえ労働人口が減っているのに、在宅介護を余儀なくされた若者が仕事を辞めて世話をする。貧困家庭が増え、消費減少で日本経済にも深刻なダメージを与えている。
 急増した認認介護の夫婦は、二人とも口座の暗証番号を忘れ、手元にお金はゼロ。近隣住民は、自分の親族の介護に手いっぱいで余所に目を向ける余裕はない。悲惨な最期を迎える高齢者夫婦は後を絶たないI。
 このような地獄未来図は、やがて確実にやってくる。我々には何か、打つ手はあるのか。
 「認知症は、完治は難しい。治療薬もありますが、治すというより、進行を遅くする薬です。これは、初期段階で使うか、ある程度進行してから使うかによって効き目が違う。初期であれば、進行を50%遅くできるというデータがあります。しかし、重くなっていれば、手遅れになる。認知症は、早期発見・治療がカギなのです」(認知症ケアに詳しい「お多福もの忘れクリニック」の本間昭医師)
 決定的治療法のない病が、爆発的に増加する恐怖。それは、「長寿大国」の誉れを得た日本が対峙しなければならない、大きな試練なのかもしれない。

【関連記事】
ハウステンボス認知症セミナー
アミロイドβの蓄積が認知症の原因とは限らない
第9回 認知症サプリメント研究会
NHKスペシャル:アルツハイマー病をくい止めろ!
・ ヤマイモ成分がアルツハイマー病に効果
脳機能をケアする「水素配合ブレインフード」
アルツハイマー病に驚くべき改善効果
アルツハイマー、及びレビー小体認知症患者の認知機能改善作用としてのTSH1サプリメント
65歳以上の高齢者における認知症は15%、462万人  


Posted by suiso at 06:59
話題

2013年12月21日

認知症800万人の時代に希望の光

認知症は、今のところ進行を遅らせる薬はあっても、治す方法はない

週刊現代 12月16日号

老老介護の将来に待っている認認介護

ビートたけしのTVタックル 医療と介護の秘密スペシャル 2013年11月18日

高齢化の進展に伴い、75歳以上の高齢者について、慢性疾患による受療、疾患の罹患率、要介護等の高い者は増加しており、平均寿命と健康寿命の差を短縮することが課題となっている。
出典:厚生労働省平成22年都道府県別生命表の概況、平成25年版高齢社会白書

2013年12月11日
ロンドンG8サミットで認知症の共同声明

2025年までに治療法発見をめざす

2013年12月16日
内閣府の健康・医療戦略推進本部専門調査会


2020年までに治療の治験開始をめざす

水素によって認知症を予防できるか?
日本医科大学老人病研究所 教授 太田成男

3年前にアルツハイマー病型認知症の予防する方法が初めて開発されるかもしれないとの見通しがあった。
日本医科大学 街ぐるみ認知症相談センターNewsletter Vo.1(2010年12月)
http://www.nms.ac.jp/ig/soudan/pdf/Newsletter1012.pdf

2013年、認知症が改善した事例を発表
水素を含む機能性食品でヒトに対してのエビデンス
2013年6月 第28回 国際アルツハイマー病学会国際会議
2013年9月7日 第9回認知症サプリメント研究会(代表世話人 田平武先生)

佐賀女子短期大学 医学博士
長谷川亨教授

・アルツハイマー病研究の世界的な第一人者であるカリフォルニア大学のラフェーラ(Frank M. LaFerla)教授と、ホモシステイン酸の影響について共同研究
Treatment of Alzheimer's Disease with Anti-Homocysteic Acid Antibody in 3xTg-AD Male Mice
(PLoS ONE 2010年)

・認知症とホモシステイン酸の関連について、順天堂大学の田平武氏(元国立長寿医療センター研究所長・順天堂大学大学院医学研究科 認知症診断・予防・治療学講座教授)と共同研究
Urinary Homocysteic Acid Levels Correlate with Mini-Mental State Examination Scores in Alzheimer's Disease Patients
(Journal of Alzheimer's Disease 2012年)

【参考】
水素水によるパーキンソン病の多施設共同臨床試験/順天堂大学病院
水素水の飲用で脳の活性酸素が減少する/東邦大学

【関連記事】
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アルツハイマー、及びレビー小体認知症患者の認知機能改善作用としてのTSH1サプリメント
65歳以上の高齢者における認知症は15%、462万人  


Posted by suiso at 10:28
話題

2013年12月05日

イスラム圏のハラール認証コスメについて

12月5日、日本アセアンセンターで「イスラム圏のハラール認証コスメについて」セミナーが開催されました。

日本への観光客が増加する中、特に東南アジアからの旅行者が急増しています。

日本政府観光局(JNTO)によると、タイとマレーシアからの訪日客数は1~4月に計18万7000人と前年同期比で約4割増えた。所得水準の向上に伴い、海外旅行者が急増している。政府は13年に東南アジア全体からの訪日客を100万人に増やす方針で、ビザ緩和で取り込みを加速する。日本経済新聞 2013/6/11

日本政府観光局の発表によると、7月の訪日外国人は前年同月から約18.4%増加。統計をとり始めてから初めて月間100万人を超えた。中でもタイが84.7%増、ベトナム59.4%増、マレーシア25.2%増と、東南アジア各国の増加が際立つ。朝日新聞(神奈川版)2013年09月11日

とくに最近増えているインドネシアやマレーシアなどのイスラム教徒の受け入れ体制はまだ不十分です。イスラム教徒は豚やアルコールを口にしないだけでなく、原材料や調理の仕方にも制限があります。たとえば肉は、お祈りをしたあと苦しまないように一気に処理し血を抜きます。そうした基準を満たしたものを「ハラル」と言います。 NHKくらし☆解説「東南アジアからの観光客をもてなすには」2013年07月05日


このように東南アジアで中間所得者層の増加を背景に、日本への観光客が増え、特にイスラム圏からの増加傾向が続くと予想されます。ハラール認証が必要なのは食品のみだけでなく、化粧品等も取得しなければなりません。セミナーで川久保文佳氏(ビーモア株式会社 代表取締役 )は、化粧品・ボディケア商品のハラール認証について、マレーシアをはじめとしたイスラム圏でのハラール認証の現状を解説しました。

また、日本ハラール認証の窓口である、日本ムスリム協会理事で拓殖大学イスラーム研究センター室 客員教授の遠藤利夫先生がハラール認証の解説をしました。

2020年に東京でオリンピックが開催されることが決定し、今後も世界各国から多くの観光客が日本を訪問することが予想されます。川久保氏は「受入れる日本のホテルなどでは、ハラール認証の化粧品などを用意しておくことで、イスラム圏からのお客様に安心してご利用いただけます。それが、日本のおもてなしの一つになります」と話しました。

写真は、マレーシアのハラール認証コスメ『タナメラ』の製品

  


Posted by suiso at 23:25
話題

2013年11月30日

水素でダイエット、代謝アップのホルモン増加

ブル中野が100kgからマイナス37.5kgへ!

水素は脂肪代謝をあげます。
TBS「あの日に帰りたい特別編」9月25日19:00-21:00
http://www.youtube.com/watch?v=TePI0V2wvkk

Molecular hydrogen improves obesity and diabetes by inducing hepatic FGF21 and stimulating energy metabolism in db/db mice.
Kamimura N, Nishimaki K, Ohsawa I, Ohta S. Obesity (Silver Spring). 2011 Jul;19(7):1396-403.
水素水を飲むと肝臓から放出されるホルモンFGF21が増えることがわかりました。FGF21は、脂肪燃焼をはじめとするエネルギー代謝を活発にするホルモンです。
つまり、水素を摂取すると肝臓ホルモンFGF21が放出され、脂肪燃焼効果が上昇するので、体脂肪が増えず、脂肪肝にもならず、中性脂肪も増えすぎず、血糖値もあがらなかったのです。予備的研究ですが、水素はもちろん(マウスと同じように)、人間にも効果があります。
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/m/pubmed/21293445/  


Posted by suiso at 15:01
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2013年11月16日

大腸発生水素による酸化ストレス軽減と生活習慣病予防の可能性

■大腸発生水素による酸化ストレス軽減と生活習慣病予防の可能性
名寄市立大学 保健福祉学部栄養学科・教授 西村直道

はじめに
 食物繊維は、コレステロール正常化作用(低下作用)、血糖値上昇抑制作用、便通改善作用、大腸がん発症抑制作用などさまざまな生理作用を有することが報告され、現在でもこれらの作用に関連する研究ならびに開発が行われている。しかし、食物繊維の生理作用は本当にこれまでに報告されているものだけであろうか。数多くの研究がなされ、これまでの既存の考え方では合理的に説明できないような現象も多々見受けられる。同じような経験をしている人は結構多いはずである。にもかかわらず、新たな考え方や可能性を示すことができなかったのは、私を含め食物繊維の研究を行っている研究者の怠慢であったかもしれない。今回ここでは我々が最近4年間で力を注ぎ、たどり着いた新しい食物繊維の機能を解説したい。
 食物繊維は大腸に常在する多数の細菌によって発酵分解を受ける。このとき多くの発酵産物が生成され、その中には大腸上皮細胞の主要なエネルギ一源となり、大腸がん発症の抑制因子としても働く酪酸も存在する。酪酸のほかにも酢酸やプロピオン酸など短鎖脂肪酸が比較的多量に生成される。これらに生理作用が認められるため、食物繊維の生理作用に関する研究もこれらの成分に焦点を当てたものが多く見られる。発酵産物としてガス成分も多量に生成されるにもかかわらず、こちらの研究がおろそかになっていたのは否めない。我々が研究の焦点としている水素(H2)も同様であった。H2は極性がなく反応性に富んでいないことから、大腸で発生したH2は生体に何ら作用を及ぼすことのない物質として捉えていたのである。無機化学においてH2分子が白金やパラジウムのような触媒存在下で還元性を示すことは古くから知られていた。生体内でも同様にH2が還元性を示す可能性はあったわけであるが、先に示したような触媒が存在しない生体内で有力なエビデンスを示した研究は長い間なかった。

H2分子による生体内抗酸化と大腸発生H2の可能性
 2007年にOsawaらは、脳虚血-再灌流(IR)処置によって酸化ストレスを与えたラットにH2ガスを吸入させることによって、生成されたヒドロキシラジカルが特異的に捕捉され、酸化障害が軽減されることを見出した。この研究は、生体内でH2が還元性を示すことを初めて明らかにしたものであり、その後も、さまざまな酸化ストレスに対しH2分子が抗酸化作用を示すことが報告されている。一方、食物繊維をはじめとする難消化性糖質は、大腸内発酵によるH2生成を促し、そのH2は呼気および放屁に排泄されることが知られている。我々は、このH2も同じように生体内で抗酸化作用を発揮する可能性をひらめいた。大腸内発酵を利用してH2を生体内に供給できれば、安定的かつ持続的に生体内還元性を維持できると期待される。生体内における不必要な酸化反応を防御することで、酸化障害を発端とする生活習慣病の発症や進展を抑えることが可能であろう。
 我々は、Savaianoらの報告にもとづいて、ラクトース(20g)摂取後のヒト呼気中H2濃度の変動から、ヒト門脈血中の平均的H2濃度を推定した。一般的な生理学的データより換気量に約500mL/分、呼吸数に16~18回/分を用いて、8時間で呼気中に排出されるH2量の推算を行った。その結果、20gのラクトース摂取で96~108mL/8hのH2が排泄されることがわかった。さらに、拍出量に約5L/分を用い、門脈血流量を消化管に流入する血流量(全血流量の約28%)と同じとして算出した。この結果、門脈血中の平均H2濃度は6.4~7.2μMであると推定できた。このH2濃度は、我々のラットによる実験結果(後述)ともほぼ一致しており、この濃度で酸化ストレスが軽減されることを確認している。また、これまでに酸化ストレスの軽減を示したH2ガスやH2水による研究でも、同程度の血中H2濃度が報告されている。したがって、大腸でH2生成を促進する基質を十分に供給すれば、生体で酸化ストレスを軽減できうることを示唆している。

大腸発生H2による生体内抗酸化と酸化障害軽減
 実験動物のブリーダーでは、動物の腸内細菌叢を均一化するため、出生直後にいくつかの腸内細菌を接種している。それにもかかわらず、発酵基質となる高アミロースデンプン(HAS;難消化性画分を50~60%含む)やペクチンを摂取させたときのラットH2生成能に大きな違いが存在する。そこで、このばらつきを利用してH2生成量と酸化障害との関係を調べた。H2生成能にばらつきのある66匹ラットにHASを与えると、7日後の門脈H2濃度に大きな違いが各個体に認められた。これらのラットすべてに肝IR処置で酸化ストレスを与え、血漿アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)活性(肝障害マーカー)の変化を観察した。門脈H2濃度をカテゴリ変数(五分位数)として血漿ALT活性変動を解析すると、図1のような関係がみられる。門脈H2濃度が低い場合、肝IR酸化障害によって血漿ALT活性は高値を示したが、H2濃度が8.4μmol/L近辺でメジアンは最小値を示した。それ以上のH2濃度では血漿ALT活性はわずかに上昇を示した。これは門脈H2濃度が極端に低い領域では、酸化ストレスに対する防御能がないことを示している。門脈H2濃度が高い場合、大腸内発酵が活発であり、それにともなってさまざまな物質が生成される。その中には酸化障害による炎症を助長するものもあるかもしれない。例えば、細胞毒性の強いアンモニアなどは、虚血-再灌流によって機能の低下した肝臓では炎症を引き起こす可能性も考えられる。H2は生体内における酸化障害を抑制する能力を有するが、大腸H2生成を高める場合、やみくもに発酵を盛んにすることを考えるだけでなく、その他の発酵産物の影響が大きくなる可能性も考慮する必要があるだろう。
 次に、高H2生成能ラットを用い、発酵性の高いHASやペクチンを与えたときの酸化ストレスヘの影響を調べた。セルロースを食物繊維源とする精製飼料を与えたラットの(放屁+呼気)H2排出量が0.13μmol/5min以上を示す個体を選別し、HASやペクチンを与えると門脈H2濃度は3~15倍に上昇する(図2)。このようなラットの肝臓にIR処置で酸化ストレスを与えると、IRによって低下した肝グルタチオンの還元型/酸化型比はHASやペクチン投与によって改善した(図2)。これぱHASやペクチン投与によって多量に生成したH2が肝臓で還元性を示し、IRによって酸化状態に傾いたものを回復させたと考えられる。これに伴って、IRによって著しく上昇した血漿ALT活性は、HASやペクチン投与ラットで低下した(図2、3)。これらの結果より、大腸内で生成したH2は門脈を経て肝臓で酸化ストレスを軽減しうることが明らかとなった。また、これまでに虚血後の短時間(30~60分)の再灌流だけでなく、長時間(24~48時間)の再灌流による酸化障害にも、HAS投与によるH2生成が有効であることも示した。
 糖尿病、虚血性疾患、動脈硬化症、アルツハイマー病などのような生活習慣病の多くは、酸化ストレスの増大に伴った障害によって発症および進展が誘導される。また、肥満も生体内酸化ストレスを増大させ、生活習慣病発症の引き金となっている。大腸で生成したH2でこれらの酸化ストレスを軽減できれば、さまざまな生活習慣病予防につながることが期待される。そのためには生体内のさまざまな組織に安定的に持続してH2を供給することが重要であるといえよう。

大腸H2生成と持続的H2供給
 生体内へのH2の直接的な供給方法として、H2ガスの吸入やH2水の飲水がある。実験動物やヒトを対象とした研究もなされており、それらがH2供給法として有効であることは間違いない。しかし、日常生活における持続的な供給という観点に立てば、決してこれらの方法が有効とはいえない。H2ガスの吸入は病院などで大掛かりな設備が必要であるし、吸入をやめればH2が供給されなくなる。また、H2水であれば、投与直後のH2供給量は多いが、飲める量に限界もある。H2の水への溶解度はとても低い(0.8mmol/L)ため、生体内に高濃度のH2を長時間にわたって供給し続けることは困難である。さらに、摂取後にH2血中濃度がピークを迎え、元に戻るまでの時間も30分程度しかない。この点において、大腸内発酵によるH2の供給は合理的である。大腸に発酵基質を十分量存在すれば、たとえ睡眠時に食事を摂っていなくとも生体内に24時間H2を供給できるはずである。
 我々はこれまでにラットを用いた実験で、十分量の発酵基質を大腸に送れば、24時間H2生成が高く維持されることを確認している(図4の20%HAS食群)。一方、大腸内で24時間に資化できる量とほは等量の基質を与えると、投与開始から24時間後のH2生成量はほとんど消失する(図4の10%HAS食群)。このことから大腸に十分量の発酵基質を送り届けることの重要性がわかる。大腸内に滞留している時間も重要であり、十分量に基質を供給しても、滞留時間が短ければ、基質当たりのH2生成が抑えられると考えられる。さらに、H2が長期間にわたって安定的に生成し続けることも生体内還元力を高めるために欠かせない。単一の発酵基質をラットに与えると、投与初期はH2生成量が多く、その後減少するという現象を頻繁に目にする。酸化還元電位の低い大腸内に常在する嫌気性細菌は発酵基質として大腸に流入してきた糖質を主に利用し、ATPを生成している。つまり、発酵基質からH+を獲得し、電子伝達系で自由エネルギーを獲得している。しかし、嫌気性細菌では酸素を利用できないため、H+およびe-からH2ガスを生成する。この状態が過剰になると、H2分圧が高まるため、H2生成がうまく進まなくなる。これが長期間にわたって、極端に高いH2生成能を維持できない理由かもしれない。このような状態にH+およびe-を利用してメタン、硫化水素、酢酸を生成する細菌が活性化すると、H2分圧が下がるため、H2生成がうまく進むかもしれないが、H+がほかに利用されてしまうため、H2ガスの生成はやはり低下する可能性が高い。ヒトの食生活を考えれば、単一の発酵基質を摂取し続けることはありえないが、サプリメントのように単一のものを長期間多量に摂取しても、高H2生成能を長期にわたって維持することは期待できないかもしれない。今後生体内で安定的かつ持続的に多量のH2を生成できるような発酵環境条件を見出すことが重要な課題となると思われる。また、大腸内発酵産物で有用とされている酪酸生成との関係も考えておく必要はあるだろう。H2生成を高めても、逆に酪酸生成は低下するかもしれない。このようなときにどういった発酵がヒトにとってベストもしくはベターであるかを考慮すべきだと考える。

おわりに
 H2分子の生体内抗酸化作用はすでに多くの報告がされており、疑う余地はほぽない。大腸内発酵によってH2が生成され、何ら生体に影響をもたらさない分子として考えられていたが、我々の研究によってその抗酸化作用が明らかになった。これまで食物繊維の生理作用として、現象は再現よく観察されるにもかかわらず、それを説明するに足る作用機構が明らかになっていないものがある。その一部はこの大腸発生H2による作用で説明できるかもしれない。まさしく、これは食物繊維の新機能と言えるのではないだろうか。最近の我々の研究で、大腸で生じたH2が腹腔に拡散し、とりわけ脂肪組織に局在していることも見出した。食物繊維など難消化性糖質の摂取で脂肪組織をはじめとする腹腔内の組織にもH2が供給されるという事実は、肥満時の脂肪組織における酸化ストレスも軽減できる可能性を示している。こういった酸化ストレスを大腸生成H2によって制御できれば、食物繊維が新たな局面で生活習慣病予防に大きく寄与すると思われる。この機能を踏まえ、食物繊維の可能性をさらに探究していく価値は多いにあると考える。また、これまでの概念や思考にとらわれず、食物繊維の消化管を介して引き起こす生理作用にさまざまな角度からアプローチしていく気概が食物繊維の研究や開発に取り組む研究者に欠かせないだろう。

食品と開発2013年1月号 UBMメディア
  


Posted by suiso at 21:06
学術発表話題

2013年11月13日

【水素】市場規模、200億円の大台に到達!

水素商材の市場がいよいよ200億円の大台を突破―― 今回本紙では、主要メーカー100社への取材およびアンケートで、各社の業況を調査(回答35社)。調査を元に、2013年度の各社の水素商材の売上高を合算した結果、約180億円(前年比109%)となり、市場全体では200億円の大台に到達したと予想される。TV番組や雑誌など、水素の効果や関連商材がメディアに取り上げられる機会が増えたことで新規ユーザーの獲得に成功、裾野が広がった。小売店舗を中心に販路も飛躍的に拡大し、水素が人目に触れる環境が整いつつある。さらに海外進出も活発化している。一方で、市場は玉石混交の様相。主導権争いも熱を帯びてきている。こうした中、市場の健全な発展に向けて新たな業界団体も発足。水素商材市場は次なるステップに進み始めた。

◆ヒト臨床など広がる水素研究背景に、関連商材市場も拡大
2007年のネイチャー発表以降6 年が経過し、国内外の大学や研究機関から発表された水素の有用性に関する論文は、国際ジャーナルレベルで250報以上になる。現在までに確認されている水素の有用性は、抗酸化作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用、エネルギー代謝亢進作用―― など。具体的には、心筋梗塞やⅡ型糖尿病、動脈硬化、虚血再灌流障害、学習・記憶能力の低下予防、脳梗塞、パーキンソン病、ミトコンドリア病、リウマチ―― など。現在は基礎研究から動物試験を経て、筑波大では認知障害、順天堂大ではパーキンソン病など、複数の大学でヒト臨床試験も行われている。実際に医療現場で水素を活用する動きも見られる。一方、美容・アンチエイジング分野でも、水素のコラーゲン構築効果や脂肪滴・セルライト抑制効果、メラニン抑制・美白効果――などのデータが発表されており、医療や予防医療、健康に加えて美容分野でも水素の有用性に注目が高まっている。

これら豊富なエビデンスを背景に、水素商材の市場も拡大している。今回本紙では、水素商材の取扱メーカー100社を対象に、取材およびアンケート調査を実施、35社より回答を得た(昨年25社)。2013年度の各社の水素商材の売上高(見込みも含む)を合算した結果、約180億円となり、対前年比109%だった。全社から回答を得た訳ではない点、回答企業の対前年増加率の平均値などを考慮した結果、市場全体では200億円の大台に到達したと予想される。また日本トリムやパナソニック等が展開する「アルカリイオン整水器」を水素商材に加えた場合、市場規模は300億円を超え、いよいよ水素商材が健康・美容分野の1 ジャンルとして台頭してきた。

◆小売店採用拡大、新規ユーザー獲得海外進出も活発化
今年の市場動向をみると、この数年来、撤退する企業も見られた「アルミパウチ入り水素水」の売れ行きが大幅に復調。回答のあったアルミパウチ入り水素水の充填工場や販売メーカー各社の対前年増減率は平均で150%、なかには200%という回答もみられた。背景には、ここ1,2 年TV番組や雑誌を通じて水素の健康や美容、アンチエイジング効果が頻繁に特集されるようになり、新規ユーザーが増加していることが挙げられる。新規ユーザーにとっては、ネット通販などで簡単に購入できるアルミパウチ入り水素水が身近な水素商材として認識されている。

この動きは業界全体にとっても追い風だ。ここ数年の市場は、水素のヘビーユーザー中心に動いており、今一つ大きな盛り上がりに欠けていた。今回の取材からは、これまでのヘビーユーザー中心の市場から脱却し、新規ユーザーを取り込むことで、市場の裾野が広がり始めた。

実際、今年に入って水素商材の販売ルートが拡大している。昨年の本特集で一般流通への広がりについて触れたが、今回の取材ではドラッグストアや薬局・薬店、コンビニエンスストア、百貨店、バラエティショップ、スーパー、量販店などが、アルミパウチ入り水素水や水素サプリメント、水素水生成スティックなどを積極的に採用、家電量販店や電器店でも複数ブランドの水素水生成器を取り扱い始めるなど、特に小売店舗での水素商材の採用が飛躍的に増加している。さらに、「大手量販店からPBの案件が来ている」「一部上場企業がコンビニルートでの販売を検討している」―― など、来年に向けて明るい話も多く聞かれた。

今年の新たな動きとしては、医療ルートと美容ルートの伸長が挙げられる。医療機関では、特に歯科医や獣医ルート、治療・施術院などへの水素商材の導入が増えていることが分かった。なかでも今回、多くの企業が「採用が増えている」と回答した歯科医ルートでは、水素水サーバーを導入して、口を濯ぐ水を水素水にする、水素ガムや水素水の物販など、口腔ケアや歯周病予防のために水素商材が活用されるケースが増加しているようだ。また美容ルートでは、エステサロンや美容院、ダンス教室、ホットヨガ、スパ施設などで店頭サービスとして水素水サーバーを導入するケース、メニューに水素水洗顔や水素化粧品などを加えるケース、物販商品として水素水や水素サプリメント、水素化粧品を採用するケースなどが増加している。9月の「ダイエット&ビューティーフェア」でも水素商材の取扱企業が数多く出展し、初めて「水素ゾーン」ができるなど、美容業界でのニーズが高まっている。

その他、水素水サーバーをオフィスに拡販する企業、プロスポーツ団体や大学、高校の運動部に導入を進める企業、携帯電話ショップに導入を図る企業、水素スティックをプロの料理人を通じて外食産業に拡販する企業、水素水を農業分野に導入して成果をあげる企業、大型の水素水生成装置を競走馬の厩舎に導入する企業―― など、ユニークな取り組みを展開する企業も複数見られた。これら盛り上がりを見せる国内市場に加え、今回の取材では水素商材メーカーの海外進出が進んでいることも分かった。進出先は、中国や台湾、韓国など東アジアが最も多く、フィリピンやシンガポール、マレーシア、タイなど東南アジア、カナダ、ロシアなど様々。水素商材の市場は今後、グローバルな展開にも期待される。

健康産業新聞1506号(2013.11.13)より一部抜粋
http://www.this.ne.jp/news/detail.php?nid=407  


Posted by suiso at 11:13
話題

2013年11月09日

ヤマイモ成分がアルツハイマー病に効果

「認知症」最新研究

 脳研究に我々が最も期待しているのは、認知症の予防・治療ではないだろうか。本人のみならず周囲を奈落の底に落としかねないこの難病に、科学者たちは日々立ち向かっている。

〈ヤマイモ成分がアルツハイマー病に効果〉
 こんな見出しが新聞各紙に躍ったのは昨年7月のことだった。
 富山大学によると、同大和漢医薬学総合研究所の東田千尋准教授らのグループが、ヤマイモなどに多く含まれているジオスゲニンという成分をアルツハイマー病のマウスに20日間投与したところ、神経細胞が回復し、記憶力の改善が見られたという。
"これを人間に当てはめた場合、1日10kgのヤマイモを食べないといけない"というオチがつくが、それでも朗報には違いない。
 日本人が平均、年に約78回食べているというカレーもアルツハイマー病と関係が深そうだ。
 「"クルクミン"という成分が、アルツハイマー病の進行を食い止めるとされています」
 とは先の久保田名誉教授。クルクミンは、カレー粉の原料であるウコンなどに多く含まれている成分である。
 カリフォルニア大学の研究チームが、細胞培養実験で3人のアルツハイマー病患者から免疫細胞を採取しクルクミンで処理したところ、アルツハイマー病の原因の一つとされるアミロイドベータというタンパク質が減少したという。他にもマウス実験などさまざまな方法でクルクミンの効能が確認されている。
 「インド人はアメリカ人と比べてアルツハイマー病の発症率が4分の1であるというデータもある」(同)というのだから、食卓にカレーが登場する頻度は高まりそうだ。
週刊新潮 2013年11月14日号(2013/11/07発売)


ヤマイモ成分で記憶力改善 アルツハイマー病に効果
日本経済新聞 2012/8/5 20:34
 富山大和漢医薬学総合研究所(富山市)の東田千尋准教授(神経機能学)らのグループが、ヤマイモなどに多く含まれる「ジオスゲニン」という成分に、アルツハイマー病の症状を改善する働きがあることを発見した。英オンライン科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に発表した。

 東田准教授は、神経細胞の活性化に効果のある物質を研究する中で、ジオスゲニンに注目。アルツハイマー病の症状があるマウスに1日1回、20日間ジオスゲニンを投与した。その結果、患者に典型的にみられる、神経細胞の軸索という突起の変性が正常に近い状態に戻り、マウスの記憶力に改善がみられた。

 さらに病気の原因となるタンパク質「アミロイドベータ」も約70%減少したという。

 東田准教授によると、原因物質を減らす新薬は研究されているが、変性してしまった神経細胞を戻したり、記憶力を改善させたりする効果はまだ得られていないといい「治療薬開発の可能性が広がった」と話している。〔共同〕
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2901L_V00C12A8CR8000/

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Posted by suiso at 21:56
話題

2013年11月08日

水素で美しく 生活習慣病対策やアンチエイジングに応用期待

【くらしナビ】
水素で美しく 生活習慣病対策やアンチエイジングに応用期待
2013.11.7 08:19
 体内の有害な活性酸素を取り除く強力な抗酸化作用があるとされる水素について、このほかにも人体に有用な多くの働きがあることが最近の研究で分かってきた。生活習慣病対策やアンチエイジング(抗加齢)分野などへの幅広い応用も期待されている。


◆アレルギー抑制
 水素の医学的効果に関する研究の第一人者、日本医科大学の太田成男教授(細胞生物学)によると、炎症やアレルギーを抑えたり、エネルギー代謝を促進したりする効果が、マウスなどの実験で明らかになっている。

 「いずれも水素が遺伝子に作用することで、炎症を起こすホルモンの抑制や脂肪を燃やす酵素の生成にかかわる遺伝子を働かせる引き金になると考えられます。水素には活性酸素の直接除去と遺伝子への作用という“二段構え”の働きがあることが分かってきました」(太田教授)

 人体への有効性を確かめる臨床研究も世界的に広がっている。

 中国・山東大は今夏、メタボリック症候群の新たな治療・予防手段になる可能性があるという研究結果を発表した。それによると、潜在的なメタボ症候群とされた患者20人を対象に、分子状の水素を水に溶かした水素水(1リットル当たり水素0.4~0.5ミリグラム含有)を毎日0.9~1リットルずつ、10週間飲んでもらう実験を実施。実験前後で比べると、LDL(悪玉)コレステロールの平均値が低下した。

◆副作用なく安全
 美容分野でも効果が期待されている。シミやシワ、くすみといった老化による肌トラブルの原因として活性酸素の影響が挙げられるためだ。

 太田教授によると、水素分子は副作用がなく体にも安全で、水素水の形で摂取するのが最も手軽で便利。食品(飲料)として販売することも厚生労働省から認められている。水素水は市販品も数多くあるが、「含有量が明示され、水素分子を通さないアルミ製の容器に詰められた商品を選ぶといい」と話す。今年に入り米食品医薬品局(FDA)などでも食品として認可され、今後は海外でも普及に弾みがつく可能性があるという。
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131107/trd13110708250002-n1.htm  


Posted by suiso at 11:36
話題

2013年11月02日

脳機能をケアする「水素配合ブレインフード」

ユニヴェール(本社東京、渡邊俊一会長)は、14年3月期から5カ年にわたる中期経営計画を策定し、長期的な展望に立った成長をめざしている。その施策の1つが新たな水素サプリメントの投入だ。

水素配合ブレインフード
-今後の製品戦略について。
12月上旬をめどに、新製品「メモワール」を投入する。これは水素素材をベースに4種類の酵素を配合したサプリメント。脳機能をケアする「水素配合ブレインフード」と位置づけている。
開発・研究にあたって、医学博士で佐賀女子短期大学の名誉教授である長谷川亨氏の協力を仰いだ。

月刊Network Business 2013-12より


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Posted by suiso at 16:30
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2013年10月29日

G8サミットで初めて認知症がテーマに

2013年12月11日にロンドンで開催されるG8のハイレベル・サミットで、認知症が取り上げられる。イギリス政府は、「認知症」サミットを初めて開催することにより、認知症に対するグローバルな取り組みを進め、意欲的な国際協調と効果的な対応の実現を目指すと発表している。

英国だけでも、患者数は2020年末までに約100万人に達することが予想され、政府は既に、2011年にキャメロン首相がスタートさせたイニシアティブである「Dementia Challenge(認知症への挑戦)」を通して行動を起こすべく、国家プログラムを開始しました。

世界では現在、3560万人が認知症患者であると言われている。世界の人口高齢化が進む中、WHOによれば、20年毎に、患者数は約2倍に増加し、2030年には6570万人、2050年には1万1540万人に達することが予測される。患者数の増加については、その大部分が途上国においてであり、世界全体の患者数に占める割合は、現在の58%から2050年には71%に上昇する見込みだ。

サミットでは、加盟国の保健大臣を招待し、世界的な取り組みに大きな弾みをつけたいと考えている。各国の政策を如何に協調させ、認知症に対する効果的、且つ、国際的な解決方法を形成できるかを協議する。これには、認知症の進行を遅らせるための効果的な治療法や対処法を探し出す試みも含まれる。
そのために、OECD、世界保健機関(WHO)、産業界、国の研究機関、主要なオピニオン・リーダー、研究者、医師の専門知識や経験を活用する。

英国のジェレミー・ハント保健相は次のように述べた。
「世界では、認知症の新規患者が4秒に1人生まれており、2020年までに患者数は約7000万人に達する見込みです。

認知症には、長期的な医療の他、社会的なサポートが求められ、多額の費用が必要となります。認知症にかかるグローバルなコストについては、現在、西ヨーロッパや北米など、医療面でも先進国と言える国々が、その70%を負担していますが、患者の約60%が途上国で暮らしています。患者数の増加や高齢化に伴い、医療などのサービスや予算面のプレッシャーが増すことは必至です。」

イギリス政府のプレスリリース
https://www.gov.uk/government/news/uk-to-host-g8-dementia-summit.ja

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Posted by suiso at 15:14
話題

2013年10月26日

栄養補助食品の機能性表示拡大シンポジウム

栄養補助食品の機能性表示拡大
日本の法規制公開シンポジウム

10月7日、「日本における栄養補助食品有用性の消費者理解促進を目的とした表示拡大のための政策検討会」をテーマとしたシンポジウムが、国際栄養食品協会(略称AIFN)および在日米国商工会議所(ACCJ)の主催で開催された。デフレ脱却で安倍晋三首相が打ち出した三本の矢のひとつ「民間投資を喚起する成長戦略」の一環として、栄養補助食品に対する機能性表示拡大が2015年末までに行われることを受け、既にシステムを構築している米国栄養補助食品(ダイエタリー・サプリメント)制度や、米国とは異なる制度のEUにおける機能性表示と問題点、2015年までに単一市場の形成を目指すASEANの取り組みなど、幅広い視点から意見が交わされた。

「民間投資」喚起する試金石
莫大なコスト 新規参入に高い壁

■成長戦略のひとつ
 わが国では、薬事法などの諸法規制により、一般の食品について、栄養成分の機能や特定の保健目的への期待などに関する表示は禁止されている。食品の中でも、1991年に設立された「特定保健用食品」は、ヒトでの試験で有効性と安全性が確認された上で、国から許可を得て特定の保健の用途に資する旨を表示できる。また、2001年設立の「栄養機能食品」制度で、12種類のビタミンとミネラルのいずれかが一定量含まれれば、厚生労働省に届け出や申請をしなくても栄養素の機能を表示できる。
 しかし、栄養機能食品の成分は限られ、特定保健用食品の申請には、成分ごとではなく、製品ごとに行わなければならず、時間(4~5年)もコスト(2億~3億円)もかかる。中小企業にとっては負担が重く、商品開発などの新規参入には高い壁があった。
 一方、消費者側にも、情報量が少ないゆえにどの食品を選べば良いのか、判断に迷うケースも見られていた。いわゆる健康食品の分野の製品には、売り上げが特定保健用食品より多いにもかかわらず、きちんとした規制がない。この制度を見直し、安倍内閣が打ち出した成長戦略のひとつが栄養補助食品の新たな「機能性表示」制度である。
 加藤勝信内閣官房副長官は「既存の企業や他の分野の企業も、さらには海外からも参画する流れを作りたい。単に栄養補助食品だけでなく、農産物や農産加工品も含み、(制度を)進めていくことで食育分野といった分野も出てくると思う。そして消費者がきちんと選択できる情報をどう提供していくのか。日本の平均寿命に対して健康寿命は、男性が約7歳、女性は約10歳短い。健康長寿を延仰していただく意味でも、目らの健康管理をしていただける環境作りは非常に大事なことである。政権としても積極的に推進していきたい」と述べた。
 ただし、既存の法規制の仕組みは複雑だ。機能性表示が新たに拡大された場合、その表示内容によっては、薬事法などの別の法律の規制がかかることがある。栄養補助食品を企業が開発しても、薬と見なされれば商品を市場に出すのは難しくなる。
 加藤宣房副長官は「企業が立案した計画が何かの法律に触れるか、触れないか、規制官庁に照会して具体的な判断を出し、安心して投資できる仕組みとして、産業競争力強化法を経済産業省が今国会で提出することになっています」と語った。

■各国の制度状況
 米国ては1994年に「栄養補助食品健康・教育法(DSHEA)」による構造・機能強調表示の制度がスタートしており、
①構造・機能強調表示
②健康強調表示
③限定的健康強調表示
④栄養成分含有表示
の法律で認められ、身体の構造や機能に及ぼす栄養補助食品の使用目的、利点などを示すことができる。
 この制度についてレンド・アルモンディリー氏は「サプリメント(栄養補助食品)メーカーは包括的に強力に規制されている」ことを強調、米食品医薬品局(FDA)と米連邦取引委員会(FTC)が緊密な連米サプリメント業界強力に規制携を行い、制度の4つの柱となる
①安全性の担保
②商品製造における品質の担保
③正確、真実、かつ有効な成分ラペル
④有害情報の報告
を管理していると言う。
 しかし、それは単に法規制に頼るにとどまらない。
 「米国栄養評議会(CRN)では、2006年にサプリメント広告見直しプログラムを作り、業界の自主規制を後押ししています。自主規制は非常に重要で、消費者の信頼性が増し、メーカーの公平な競争も促進できる。怪しい表示をひとらずつチェックする必要がなくなるため、政府機関の負担も大幅に減らすことができます」とアルモンディリー氏は指摘する。強力な自主規制は、投資を促進し、米国の経済を支え、国際貿易力も促進すると語り、さらには、「疾病を予防し、健康を増進するため、国の医療費を下げるかもしれません」との見解を述べた。
 一方、2015年に単一市場を形成する予定のASEAN(東南アジア諸国連合)でも、加盟10力国が健康補助食品を重要な経済分野と位置づけ、ワーキンググループが今年度をめどに各国の技術的な障壁をなくし、消費者の安全性を害することなく通商を行うガイドラインの策定を行っていることをズバイダ・マフムード氏が説明。すでにガイドラインはできており、今年11月開催のワーキンググループの会議「第20回TMHSPWG」で承認されると、「健康補助食品に関するASEAN協定」に盛り込まれることになる。
 「もともとASEAN各国には違うシステムがあり、疾病に関する考え方にも差がある。表示に関して言えば、一般表示、疾病リスク低減表示、構造機能の表示について、有効性データのガイダンスと、実証に必要な情報を盛り込むガイドラインを一つにしました。11月にこのガイドラインが盛り込まれると、ASEANモデルは世界初となり加盟国が共同な立場で実施できる体制が整います」とした。
 複数の国が集まると、制度を統一するのは難しいこともある。
 28力国が加盟しているEU(欧州連合)では、加盟国の相違により、機能表示の法規制の統一がスムーズに進んでいるとはいえないことを、パトリック・コッペン氏が紹介した。
 「EUでは、栄養強調表示や健康強調表示において、非常に高い基準での科学的な根拠がなければなりません。2006年に制度が導入されましたが、2010年の段階で、表示の約50%は保留されており、他の国のような高い水準での制度は実現していない。申請コストがかかるためEUでは中小企業は申請できず、新しい手法に投資しようとしても拒絶され、イノベーションが生じにくい状況です。どの程度柔軟な表示を許すか、EUでは協議を重ねていますが、栄養素の統一は調整するのが難しい」と語った。

■米国を参考 一般農水産物も視野
日本の新たな制度
 わが国では、今年6月14日に閣議決定された日本再興戦略の方針に基づき、2015年3月末までに新たな機能性表示を実施する予定だ。参考にするのは、すでに包括的で強力な制度となっている米国の栄養補助食品制度である。
 その策定に関わる消費者庁の塩澤信良氏は、新たな制度について「一定のルールの下、企業の責任で機能性表示を行えるようになります。栄養補助食品に加えて一般農水産物についても機能性表示ができるようになり、これは世界初の制度となる」との認識を示した上で、次のような課題も挙げた。
 ①完全性をどのように確保していくか②機能性表示を行う際の有効性に対する科学的根拠をどう考えていくか③消費者に誤解を招かない表示にする④機能性表示の範囲について、米国の栄養補助食品制度のように、「骨の健康を維持します」といった疾病リスク低減の表示も認めるのか⑤企業の届け出制度をどうするのか。
 課題が山積みの中、塩澤氏は「今年度に、まず①と②の課題を検討し、基礎資料を得るために消費者意向調査を行う予定にしています。機能性表示を誤認しやすい一般消費者を対象に、どのような表示が分かりやすいのか、最低でもどの程度の科学的根拠が必要か、一般消費者の情報を得て新たな制度を作り、有識者の検討の場で審議していただき、制度設計につなげていきたい」と語った。
 機能性表示にはいろいろな種類があり、「心疾患を防ぐ」といった疾病低減リスク表示が行われる場合には、効能効果の表示が厚労省の薬事法に抵触する可能性もある。米国では、FDAとFTCが合同カンファレンスによる連携を密にしているが、日本では消費者庁と厚労省の連携をどう確保するのかも今後課題となる。
 各国で機能性表示制度が進められる中、日本の新たな制度はどうあるべきか。
 「日本法規制シンポジウム」によってさまざまな意見が交わされたことで、「それを生かしてほしい」と在日米国商工会議所ダイエタリー・サプリメント委員会の天ケ瀬晴信氏は訴え、自らの米国での経験をもとに次のようにシンポジウムをまとめた。
 「米国では94年に新しい表示制度が導入され、きちんとしたガイドラインにより産業が発展していく熱気を感じました。今の日本も同じ気がします。米国では規制ができてから3年ぐらいたって、消費者やメディアから批判が相次いだ時期もありました。安全性や品質を確保できない状況があったからです。それらを踏まえて米国では20年かけて培ってきた栄養補助食品に対する表示制度のノウハウがあり、日本はそのいいとこ取りができる。品質や安全性、機能性などを担保しつつ、新たな表示制度ができるのではないかと思っています」

■参加者一覧
○末木一夫氏(社団法人国際栄養食品協会専務理事)
○蒲生恵美氏(公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会食生活特別委員会副委員長)
○塩湯信良氏(消費者庁・食品表示企画課食品表示調査官)
○関口洋一氏(健康食品産業協議会会長/日本水産株式会社執行役員)
○森下竜一氏(大阪大学大学院医学研究科臨床遺伝子治療学寄付講座教授)
○加藤勝信氏(内閣官房副長官)
○マンフレッド・エッガースドルファー氏(グローニングン大学健康加齢医療センター教授)
○パトリック・コッペン氏(欧州栄養補助食品協会科学ディレクター/常任理事)
○レンド・アルモンディリー氏(弁護士/米国栄養評議会法務担当)
○ズバイダ・マフムード氏(ASEAN経済統合サプリメント作業部会科学委員会委員長/ブルネイ厚生省医薬品サービス局上級科学担当官)
○天ケ瀬晴信氏(在日米国商工会議所ダイエタリー・サプリメント委員会委員長/社団法人国際栄養食品協会理事)
※氏名は講演順

《企画・制作》産経新聞社生活情報センター
産経新聞 2013年10月23日  


Posted by suiso at 14:30
話題

2013年10月23日

「認知症コスト」10年間で1000万円という現実

ボケる前に準備すべきこと
「認知症コスト」10年間で1000万円という現実

 近い将来、日本人の約十分の一が認知症に罹患する事が予測されている。
 両親やパートナー、そして自分自身が認知症になる未来図を真剣に考えた事があるだろうか。その時家族に何が起こるのか、一人一人がどんな備えをするべきか。特に、認知症になったらどれだけお金がかかるのか、つまり「認知症のコスト」はご存じだろうか。

 認知症の特徴を簡単にまとめると次の五つになる。
①高齢化に伴い誰でも罹りうる脳の病気である。
②運動障害と記憶障害が発症する。
③「嬉しい・楽しい・悲しい」といった感情は罹患前と同じように機能する。
④早期で発見した場合、薬で病状の進行を緩やかにする事ができるが、根治・回復はしない
⑤重度化すると自立生活が不可能になる。

 特に重要なポイントは⑤の自立が不可能になる点である。つまり生きていく上で「誰かの支えが日常的に不可欠」になり、現実的な選択として「自宅以外の施設に移る」事を余儀なくされるのだ。
 自宅で家族やヘルパーが力を合わせて認知症の身内をケアした方もいるだろう。だが決して簡単ではなかったはずだ。
 認知症ケアは他の病気の「看病」とは大きく異なる。最も大切な家族の顔が分からなくなり、過去の記憶が薄れて自分自身が不安でたまらないから様々な問題行動(BPSD)を起こす。

発症して亡くなるまで平均約15年
 日本には認知症ケア専門施設として「グループホーム」がある。しかし、これは全国に約12,000施設しかない。65歳以上の人口に対してわずか0.6%だ。その結果、認知症ケア専門以外の高齢者施設に入るケースが極めて多い。地方自治体などが運営し、要介護認定された65歳以上が入ることが出来る「特別養護老人ホーム(特養)」や民間の「有料老人ホーム」などだ。これらの入居者の八割が認知症に罹患しているのが現状だ。

このままでは施設が全く足りなくなる
 過酷な負担と将来不安に苛まれる人々の方が圧倒的に多いのが現実だ。
 大阪市内に住む椎野郷子氏が直面しているのは「おひとり様介護」だ。
 「82歳の母を、今年七月に介護付き有料老人ホームに入居させました。父親は90歳になります。耳が悪くて筆談しかできません。私自身は一人っ子で独身。誰にも相談できず、施設の選び方については地域包括支援センターに行きましたが、正直あまり有益な事は教えて貰えませんでした。
 母親は三年程前からアルツハイマーになりました。私を認識できずに家から迫い出して、しばらくして家に戻ると『さっき知らない女の人が家にいたのよ』と私に言ったり………夜は徘徊が止まらず、夜中の二時、三時に警察に連絡してパトカーで探して貰った事も何度もあります」
 不安は経済面にも及ぶ。
 「仕事を休んで介護しましたが自宅ではもう限界でした。今の施設は一時金で30万円、月々21万円が必要です。正直言って余裕資金がなくて母親のわずかな貯えを取り崩して支払っていますが、もし長期になるととても払えません。料金の安い特養にも申し込みましたが200人以上が入居を待っていました。以前ニュースで見た、介護疲れが原因で自殺した女饅さんの気持ちが、今とてもよく分かります」
 両親の将来設計の「落とし穴」にはまり込んでしまったのは、京都市内で工場を経営する加藤勝巳氏(62)である。
 「父親が八年前に亡くなって初めて分かったんですが、両親は年金不払いだった。当然給付もないし貯金なども全くなかった。私はそれから母親の生活費などを工面してきましたが、その母が認知症になった。凄まじいBPSDでした。『お金がない』『息子の嫁が泥棒だ』と周囲に話し、認知症の人は短期的なコミュニケーション能力は通常と変わりませんから聞いた人は信じてしまう。一年半前からグループホームにお世話になっていますが、脱走して私の工場までタクシーで乗り付けて、従業員の前で『泥棒、お金を返せ!』と大騒ぎになった事もある。月々25万円ほど支払っていますが、施設が見つかっただけでありがたいと思っています」
 加藤氏自身もストレスから原因不明の体調不良に悩まされ、一時期は仕事にも影響が出たと言う。
 「このまま認知症患者が増えていったら施設が全く足りなくなる。国は一体どうするのか。自宅でケアなど現実的には無理ですよ」
 経済的な面ではグループホームや特養が相対的に割安と言えそうだが、両施設には「入りたくても入れない」ケースがほとんどだ。

 有料老人ホーム「スーパー・コート」を運営するスーパー・コートの山本晃嘉代表取締役社長が言う。
 「あくまで目安ですが10年分の施設利用費を蓄えておくべきでしょう。特に年金給付が少ない人だと最低でも1,000万円程度は必要になると思います」
 医療法人新成医会総合リハビリテーションセンター・みどり病院の市原綾子副理事長は、確実にやってくる「大認知症時代」への最大の備えは、自身の死生観を固める事だと言う。
 「日本人の従来の文化は、自分の最期に関しては子供たちや家族に頼るというものでした。個が確立する海外では、子供が親の老後を見るという発想が当たり前ではありません。自分が認知症になった時、どんな施設に入りその分のコストはどうやってまかなうか、元気な時から考え、選択肢を選び取っていく。今後はそういう時代になっていくのではないでしょうか」
 需給を考えれば、将来的に高齢者施設の価格が現在より下がる事はあり得ない。
 コツコツと老後資金を蓄え、自衛のための知識を学んでおこう。我々が頼れるものは、おそらくそれ以外に何もない。

週刊文春2013年10月24日号

認知症で徘徊して電車事故、死亡した男性の遺族に監督責任720万円の賠償命令

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ハウステンボス認知症セミナー
アミロイドβの蓄積が認知症の原因とは限らない
第9回 認知症サプリメント研究会
NHKスペシャル:アルツハイマー病をくい止めろ!
「認知症800万人時代」この国に何が起きるのか
・ ヤマイモ成分がアルツハイマー病に効果
脳機能をケアする「水素配合ブレインフード」
アルツハイマー病に驚くべき改善効果
アルツハイマー、及びレビー小体認知症患者の認知機能改善作用としてのTSH1サプリメント
65歳以上の高齢者における認知症は15%、462万人  


Posted by suiso at 17:50
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2013年10月13日

水素水でパーキンソン病の改善を臨床研究試験、順天堂大病院

順天堂大学医学部附属順天堂医院では、水素水によるパーキンソン病の進行抑制や改善を検証する臨床試験の参加募集をしています。全国の多施設共同の臨床試験で、パーキンソン病に対する水素水による症状改善、進行抑制に対する有効性に関する検討するのが目的です。参加医療機関受診により、基準を満たせば被験者となれる一般募集で、水素水5.0より生成した水素水を自宅に毎週送付されます。二重盲検試験(ダブルブラインドテスト)により、患者さんも主治医もどちらにも水素水か偽水(水素分子を含まない窒素充填水)かわからない方法で行なうので、試験結果の信頼性が高くなります。

パーキンソン病の患者さんへ
水素水の臨床試験に参加しませんか

. 水素水を毎日1000mlを72週間飲んでいただき病気の進行抑制や改善をもたらすか検証する臨床試験の参加募集をしております.
. 二重盲検法という方法で、水素水を飲む方々と水素の入っていない水を飲む方々に分かれますが、患者さんも主治医もどちらにあたっているかわからないという方法で行います.
. 診察と採血を行いますが開始前、8週目、24週目、48週目、72週目(終了時)、終了後8週目に行います.
. 水素水または水素の入っていない水は自宅に毎週送られてきます.500mlずつ入っていますが、開栓したら2.3時間以内に飲んでください.
. 本試験は順天堂各施設にて登録し、継続的に試験期間中は通院する必要があります。
. 嚥下障害(飲み込みが悪い)のある方は今回は対象ではありません.

お問合せは各主治医又は、
下泰司、波田野琢、大山彦光、安藤真矢、頼高朝子まで
順天堂大学医学部附属順天堂医院脳神経内科
03-3813-3111
(治験ではなく臨床研究試験になりますので、上記、又は下記にご連絡をお願いします)
順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院神経内科048-975-0321
頼高朝子まで

以下の施設の外来で行っております.各施設にお問合せください.
. 青森県青森県立病院神経内科
. 秋田県秋田県立脳血管研究センター神経内科
. 岩手県岩手医科大学神経内科・老年科(登録終了しました)
. 千葉県順天堂浦安病院脳神経内科
. 埼玉県順天堂越谷病院神経内科
. 東京都東京臨海病院神経内科
. 順天堂大学附属順天堂医院脳神経内科
. 順天堂練馬病院脳神経内科
. 順天堂江東高齢者医療センター脳神経内科
. 大田病院附属大森中診療所神経内科
. 静岡県順天堂静岡病院脳神経内科
. 愛知県名古屋大学神経内科
. 京都府みささぎ病院神経内科
. 大阪府試験参加施設ありますので頼高までお問合せください。
. 広島県広島大学脳神経内科
. 福岡県福岡大学神経内科
http://www.juntendo-neurology.com/pdf/20130820-p.pdf
http://www.juntendo-neurology.com/pdf/20130416-p.pdf  


Posted by suiso at 12:13
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