2013年10月23日

「認知症コスト」10年間で1000万円という現実

ボケる前に準備すべきこと
「認知症コスト」10年間で1000万円という現実
「認知症コスト」10年間で1000万円という現実
 近い将来、日本人の約十分の一が認知症に罹患する事が予測されている。
 両親やパートナー、そして自分自身が認知症になる未来図を真剣に考えた事があるだろうか。その時家族に何が起こるのか、一人一人がどんな備えをするべきか。特に、認知症になったらどれだけお金がかかるのか、つまり「認知症のコスト」はご存じだろうか。

 認知症の特徴を簡単にまとめると次の五つになる。
①高齢化に伴い誰でも罹りうる脳の病気である。
②運動障害と記憶障害が発症する。
③「嬉しい・楽しい・悲しい」といった感情は罹患前と同じように機能する。
④早期で発見した場合、薬で病状の進行を緩やかにする事ができるが、根治・回復はしない
⑤重度化すると自立生活が不可能になる。

 特に重要なポイントは⑤の自立が不可能になる点である。つまり生きていく上で「誰かの支えが日常的に不可欠」になり、現実的な選択として「自宅以外の施設に移る」事を余儀なくされるのだ。
 自宅で家族やヘルパーが力を合わせて認知症の身内をケアした方もいるだろう。だが決して簡単ではなかったはずだ。
 認知症ケアは他の病気の「看病」とは大きく異なる。最も大切な家族の顔が分からなくなり、過去の記憶が薄れて自分自身が不安でたまらないから様々な問題行動(BPSD)を起こす。

発症して亡くなるまで平均約15年
 日本には認知症ケア専門施設として「グループホーム」がある。しかし、これは全国に約12,000施設しかない。65歳以上の人口に対してわずか0.6%だ。その結果、認知症ケア専門以外の高齢者施設に入るケースが極めて多い。地方自治体などが運営し、要介護認定された65歳以上が入ることが出来る「特別養護老人ホーム(特養)」や民間の「有料老人ホーム」などだ。これらの入居者の八割が認知症に罹患しているのが現状だ。

このままでは施設が全く足りなくなる
 過酷な負担と将来不安に苛まれる人々の方が圧倒的に多いのが現実だ。
 大阪市内に住む椎野郷子氏が直面しているのは「おひとり様介護」だ。
 「82歳の母を、今年七月に介護付き有料老人ホームに入居させました。父親は90歳になります。耳が悪くて筆談しかできません。私自身は一人っ子で独身。誰にも相談できず、施設の選び方については地域包括支援センターに行きましたが、正直あまり有益な事は教えて貰えませんでした。
 母親は三年程前からアルツハイマーになりました。私を認識できずに家から迫い出して、しばらくして家に戻ると『さっき知らない女の人が家にいたのよ』と私に言ったり………夜は徘徊が止まらず、夜中の二時、三時に警察に連絡してパトカーで探して貰った事も何度もあります」
 不安は経済面にも及ぶ。
 「仕事を休んで介護しましたが自宅ではもう限界でした。今の施設は一時金で30万円、月々21万円が必要です。正直言って余裕資金がなくて母親のわずかな貯えを取り崩して支払っていますが、もし長期になるととても払えません。料金の安い特養にも申し込みましたが200人以上が入居を待っていました。以前ニュースで見た、介護疲れが原因で自殺した女饅さんの気持ちが、今とてもよく分かります」
 両親の将来設計の「落とし穴」にはまり込んでしまったのは、京都市内で工場を経営する加藤勝巳氏(62)である。
 「父親が八年前に亡くなって初めて分かったんですが、両親は年金不払いだった。当然給付もないし貯金なども全くなかった。私はそれから母親の生活費などを工面してきましたが、その母が認知症になった。凄まじいBPSDでした。『お金がない』『息子の嫁が泥棒だ』と周囲に話し、認知症の人は短期的なコミュニケーション能力は通常と変わりませんから聞いた人は信じてしまう。一年半前からグループホームにお世話になっていますが、脱走して私の工場までタクシーで乗り付けて、従業員の前で『泥棒、お金を返せ!』と大騒ぎになった事もある。月々25万円ほど支払っていますが、施設が見つかっただけでありがたいと思っています」
 加藤氏自身もストレスから原因不明の体調不良に悩まされ、一時期は仕事にも影響が出たと言う。
 「このまま認知症患者が増えていったら施設が全く足りなくなる。国は一体どうするのか。自宅でケアなど現実的には無理ですよ」
 経済的な面ではグループホームや特養が相対的に割安と言えそうだが、両施設には「入りたくても入れない」ケースがほとんどだ。

 有料老人ホーム「スーパー・コート」を運営するスーパー・コートの山本晃嘉代表取締役社長が言う。
 「あくまで目安ですが10年分の施設利用費を蓄えておくべきでしょう。特に年金給付が少ない人だと最低でも1,000万円程度は必要になると思います」
 医療法人新成医会総合リハビリテーションセンター・みどり病院の市原綾子副理事長は、確実にやってくる「大認知症時代」への最大の備えは、自身の死生観を固める事だと言う。
 「日本人の従来の文化は、自分の最期に関しては子供たちや家族に頼るというものでした。個が確立する海外では、子供が親の老後を見るという発想が当たり前ではありません。自分が認知症になった時、どんな施設に入りその分のコストはどうやってまかなうか、元気な時から考え、選択肢を選び取っていく。今後はそういう時代になっていくのではないでしょうか」
 需給を考えれば、将来的に高齢者施設の価格が現在より下がる事はあり得ない。
 コツコツと老後資金を蓄え、自衛のための知識を学んでおこう。我々が頼れるものは、おそらくそれ以外に何もない。
「認知症コスト」10年間で1000万円という現実
週刊文春2013年10月24日号

認知症で徘徊して電車事故、死亡した男性の遺族に監督責任720万円の賠償命令

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Posted by suiso at 17:50
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