2011年10月10日
水俣病と水素の可能性
10月3日、都内で「水俣病と水素の可能性」について特別講演会が開催された。主催者代表の若山利文氏が、水素の細胞における抗酸化について解説し、「医療費が増大し続ける中で、健康を維持していく、それだけで社会に貢献している」と述べた。
続いて、赤木洋勝氏(元環境省国立水俣病総合研究センター国際総合研究部部長・薬学博士)から水俣病の歴史と現状について紹介された。1954年から起きたこの災害は、半世紀を経てもなお終わっていない。当初奇病と呼ばれたメチル水銀中毒は、アセトアルデヒド工場の排液から魚介類へ水銀がメチル化して生物濃縮し、食物連鎖の上位にいる人間に曝露したと解説した。さらに胎児への影響は、母体血より臍帯血は約2倍の濃度になり、臍帯(へその緒)は6倍程度に達するデータを示した。

国立水俣病総合研究センター時代に、微量の水銀を簡便に高精度に測れる独自の手法「赤木方式」を開発し、欧米など世界各国で信頼度の高い水銀分析法として定着している。毛髪からは血液よりも250倍ほどの水銀が検出されるので、血液採取をしなくても人体の汚染度がわかる。クジラを食べる地域では、高濃度の水銀が検出される。和歌山県のある鉄道会社の売店では、クジラの肝臓がつまみで売られていて、調べたら5000ppmの水銀が検出された。だから食物連鎖における人体への水銀蓄積は、現在も各地で進行しつつある問題だと認識しなければならない。いかにメチル水銀の影響を小さくするかは、食物連鎖の始まる小魚を摂る方が有効であるのを、小魚のとれる沿岸地域と都市部のデータ比較で明らかにした。

水俣病の発症は、メチル水銀が細胞に酸化ストレスをもたらし、脳神経系に細胞毒性(細胞壊死)が現れる。赤木氏は「そうした意味で、水素の抗酸化は有効であり、実際に複数の胎児性メチル水銀中毒患者が、全身の痛みが軽減され、日常の動作が普通にできるようになった」と事例を紹介した。まだ水俣病に認定されない被害者が多数いる中で、「症例がまとまったら発表したい。水素はこれから先の希望をもたらす」と締めくくった。
■赤木洋勝
Hirkatsu Akagi
有限会社 国際水銀ラボ 所長
鹿児島県枕崎市出身。岐阜薬科大学大学院で学び、厚生省国立公衆衛生院(現国立保健医療科学院)に入省。カナダ国立科学研究所の客員研究院などを経て、1981年に国立水俣病総合研究センターへ赴任。国際総合研究部長および疫学研究部長を兼任。2001年水俣で開催された第6回国際水銀会議では組織委員長を務める。2004年退官後、私設研究所「国際水銀ラボ」を設立し現在に至る。インドネシア、ブラジル、タンザニア、中国、ベトナム、スロベニア、スウェーデン、カザフスタンなどでの水銀分析技術研修や調査、共同研究多数。
赤木洋勝氏は、ブラジル・アマゾン川流域の水銀汚染の調査や、JICA(国際協力機構)の派遣専門家として世界各国での水銀汚染問題に取り組みが評価され、2011年に第八回ヘルシー・ソサエティ賞を受賞。この賞は健全な社会と地域社会、そして国民のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献した方々を称える目的で、平成16年(2004年)に公益社団法人 日本看護協会とジョンソン・エンド・ジョンソン グループによって創設されたもの。
http://www.healthysociety-sho.com/past/pdf/2011_akagi.pdf

続いて、赤木洋勝氏(元環境省国立水俣病総合研究センター国際総合研究部部長・薬学博士)から水俣病の歴史と現状について紹介された。1954年から起きたこの災害は、半世紀を経てもなお終わっていない。当初奇病と呼ばれたメチル水銀中毒は、アセトアルデヒド工場の排液から魚介類へ水銀がメチル化して生物濃縮し、食物連鎖の上位にいる人間に曝露したと解説した。さらに胎児への影響は、母体血より臍帯血は約2倍の濃度になり、臍帯(へその緒)は6倍程度に達するデータを示した。

国立水俣病総合研究センター時代に、微量の水銀を簡便に高精度に測れる独自の手法「赤木方式」を開発し、欧米など世界各国で信頼度の高い水銀分析法として定着している。毛髪からは血液よりも250倍ほどの水銀が検出されるので、血液採取をしなくても人体の汚染度がわかる。クジラを食べる地域では、高濃度の水銀が検出される。和歌山県のある鉄道会社の売店では、クジラの肝臓がつまみで売られていて、調べたら5000ppmの水銀が検出された。だから食物連鎖における人体への水銀蓄積は、現在も各地で進行しつつある問題だと認識しなければならない。いかにメチル水銀の影響を小さくするかは、食物連鎖の始まる小魚を摂る方が有効であるのを、小魚のとれる沿岸地域と都市部のデータ比較で明らかにした。

水俣病の発症は、メチル水銀が細胞に酸化ストレスをもたらし、脳神経系に細胞毒性(細胞壊死)が現れる。赤木氏は「そうした意味で、水素の抗酸化は有効であり、実際に複数の胎児性メチル水銀中毒患者が、全身の痛みが軽減され、日常の動作が普通にできるようになった」と事例を紹介した。まだ水俣病に認定されない被害者が多数いる中で、「症例がまとまったら発表したい。水素はこれから先の希望をもたらす」と締めくくった。
■赤木洋勝
Hirkatsu Akagi
有限会社 国際水銀ラボ 所長
鹿児島県枕崎市出身。岐阜薬科大学大学院で学び、厚生省国立公衆衛生院(現国立保健医療科学院)に入省。カナダ国立科学研究所の客員研究院などを経て、1981年に国立水俣病総合研究センターへ赴任。国際総合研究部長および疫学研究部長を兼任。2001年水俣で開催された第6回国際水銀会議では組織委員長を務める。2004年退官後、私設研究所「国際水銀ラボ」を設立し現在に至る。インドネシア、ブラジル、タンザニア、中国、ベトナム、スロベニア、スウェーデン、カザフスタンなどでの水銀分析技術研修や調査、共同研究多数。
赤木洋勝氏は、ブラジル・アマゾン川流域の水銀汚染の調査や、JICA(国際協力機構)の派遣専門家として世界各国での水銀汚染問題に取り組みが評価され、2011年に第八回ヘルシー・ソサエティ賞を受賞。この賞は健全な社会と地域社会、そして国民のクオリティ・オブ・ライフの向上に貢献した方々を称える目的で、平成16年(2004年)に公益社団法人 日本看護協会とジョンソン・エンド・ジョンソン グループによって創設されたもの。
http://www.healthysociety-sho.com/past/pdf/2011_akagi.pdf

マグロ過食に注意 妊婦から胎児へ影響
水素に関する最近の研究
水素ガス吸入による障害の改善効果の研究事例
ストレスチェック義務化、ストレス対策に水素は有効となるのか?
水素の医療利用に関する論文、280報を超す
認知症「社会負担」年14.5兆円 厚労省推計
水素に関する最近の研究
水素ガス吸入による障害の改善効果の研究事例
ストレスチェック義務化、ストレス対策に水素は有効となるのか?
水素の医療利用に関する論文、280報を超す
認知症「社会負担」年14.5兆円 厚労省推計
Posted by suiso at 10:10
│学術発表
│学術発表