2012年09月10日
漬物は日本人の整腸剤(すごい和食/小泉武夫)

さらに付け加えておくと、野菜に含まれる豊富なビタミン群は、加熱することで破壊されてしまうが、漬物は加熱する必要はない。だからビタミンを失うことがないだけでなく、発酵菌が漬物に多種多様なビタミンを蓄積するので、漬物からビタミンが供給されるのである。このように素晴らしい食品である漬物は、和食においては重要な脇役なのであるから、この伝統を、日本人は大切に守っていく必要があるのだ。
■ 繊維食で便秘知らず
漬物の繊維質の話が出たところで、もうひとつ、その効果をあげておきたい。
繊維質は胆汁酸の分泌を促進し、脂肪の分解やコレステロールの過剰を抑えるために効果があるといわれている。たとえばゴボウは、難消化性多糖類の繊維質がほとんどなので、食べても消化されず、胃腸を通過するだけなので栄養源にはならない。そのためか、お隣の中国では漢方薬の原料に少し使われる程度で、世界ではほとんど食用としては利用されていない。
ところが、栄養源とはならないものの、ゴボウの繊維質は白米や肉に比べ、20~30倍もの水を吸収して膨潤するので、お通じにはとてもよい。それを知っていた日本人は、ゴボウを昔からよく食してきた。同じように、栄養的には無駄であっても、実は価値のあるもの、たとえばゼンマイ、ワラビ、ツクシ、筍(たけのこ)、レンコン、ヘチマ、モヤシ、蕗(ふき)、そしてコンニャクなど、繊維食をよく食べてきた。
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Posted by suiso at 20:43
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