NHKスペシャル:アルツハイマー病をくい止めろ!
1月19日に放送されたNHKスペシャルです。
認知症800万人時代。
去年発表された厚生労働省研究班の調査結果によると、'12年時点で65歳以上の認知症患者は約462万人、予備軍(生活に支障をきたさない程度の軽度認知障害)を含めると、860万人以上。実に、65歳以上の4人にひとりが認知症ということになる。
深刻なのがアルツハイマー病だ。認知症に占める割合がおよそ7割と最も高く、近年発症者が急増している。
アルツハイマー病は、高齢になるにつれ脳の神経細胞が急激になくなっていく病気で、死んだ細胞を戻す治療は難しい。未だに完治させる方法は無い。団塊の世代が、今後この病を発症する時代へと突入する。
世界的に患者が急増すると予測されている認知症について、去年G8各国が話し合う初めての「認知症サミット」がロンドンで開催された。世界的規模でも、今後の重要な課題である。
米国研究製薬工業協会の試算では、米国のアルツハイマー病患者数は2050年までに1,350万人へと飛躍的に増加すると推定される。患者のケアにかかる費用も年間1兆800億ドルへと5倍に増えると考えられている。この額は国土安全保障省の今年の年間予算の約25倍に相当する。
世界では今、アルツハイマー病の進行を食い止め予防する「予防的治療」に注目が集まっている。きっかけは、病が発症するまでに25年もの年月がかかることが、大規模な追跡調査から明らかになったことだ。症状が出始めるはるか前から薬を投与して予防。既に症状が出始めている場合でも、進行を食い止める新薬の開発が最終段階を迎えている。
米国研究製薬工業協会(PhRMA)の2013年の研究開発報告書によると、アルツハイマー病についてのアメリカでの開発中の薬は94種類ある。1998年から2011年までに101件の薬が開発されたが成功しなかった。わずか3種の薬の効果が認められたが、病気の進行のかなりおだやかな影響を与えるにすぎない。
アルツハイマー症は、発症の25年前からアミロイドベータが蓄積していく。そこから遅れてタウが発生して神経細胞を破壊していく。そして海馬が徐々に縮小し、アルツハイマー型認知症が発症する。認知症が発症した後は、アミロイドベータの減少がみられることから、必ずしもアミロイドベータが減少したから症状が改善するとは限らない。
問題は、アミロイドベータが蓄積する理由となる前駆物質にあると考えられる。アミロイドベータの画像診断は、必ずしもアルツハイマー病の進行とは一致しない論文が、アメリカ医師会雑誌JAMA Internal Medicineの2014年1月号に掲載された。「AβPETの結果が陽性でもアルツハイマー病と診断できないばかりか、軽度認知障害MCIの進行の危険性について正確に予測するためことにも使えない」と記述している。AβPETの診断は社会保障の給付対象にならない。
(※ この項は放送に含まれていない)
さらに国立長寿医療センターのプログラムで、運動不足や睡眠不足の解消が意外な効果を発揮することも分かってきた。
“宿命の病”から、“予防できる病”へ…。世界各地でアルツハイマー病に立ち向かう最先端の治療現場に迫る。
アルツハイマー病をくい止めろ!
2014年1月19日(日)午後9時00分~9時49分
http://www.nhk.or.jp/special/detail/2014/0119/index.html
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