水素研究は科学か非科学か・健康長寿医療センター

suiso

2015年04月24日 16:08

 東京都健康長寿医療センターは24日、板橋区立文化会館で『水素研究は科学か非科学か』と題して講演を開催し、約190名の参加者があった。この講演は、同センターが平成27年度科学技術週間参加行事として研究を紹介するもので、合わせて9つの研究チームの活動もポスター発表した。

 講演に先立ち同センター研究所の高橋龍太郎副所長は、「水素という領域で、新しいサイエンスの役割がでてきた」と挨拶した。講話した老化制御研究チーム・大澤郁朗 研究副部長は冒頭に、「科学的知識は永続かつ修正される」と、科学的かそうでないかの基準を述べた。以下は要約である。

 研究者は、正確なデータを集めて検証し、再現性があることが大切である。客観性の追求・偏向の回避、例えば研究費の出どころである資金源によって、結果が左右されてはならない。

活性酸素種とフリーラジカルの生理機能


水素分子とは?
水素分子は反応性の高い活性酸素種のみ還元


最少分子H2の高い透過力と早い拡散速度、水素分子のヒドロキシラジカル除去による虚血性再灌流障害抑制、水素水とは?水に水素分子(H2)を溶かしたもの、水素水を飲むとH2はすぐに体外へ、水素水による糖尿病の抑制(臨床研究)、水素水によるパーキンソン病の治療(臨床研究)、多彩な効果を示す水素水、などについて解説した。

 最後に、水素について以下のようにまとめた。
1)水素分子の生理作用は科学的に検証された
2)水素ガスは虚血性再灌流障害で効果大
3)水素水の飲用は抗酸化・抗炎症治療の新たな手段
4)人での科学的検証はさらに多くの研究が必要
5)作用機序は未だ不明な点が多い

これら資料は日医大の太田成男教授と、名古屋大学の大野欽司教授による研究を中心に紹介した。

講演資料より


主催:地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター

東京都福祉保健局 案内チラシ

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